広報誌「うるおい」(拡大版)第381号 2021年12月20日発行
目次 障害福祉課からのお知らせ:山梨ライトハウスから皆さんへ:山視福協から:山視民協から:ことばのミニ解説:うるおい俳句教室:暮らしのヒント:新しい図書の紹介:用具部からのお知らせ
障害福祉課からのお知らせ
もうすっかり冬ですね。この季節は夜が長く、空気が張り詰めているので、仕事帰りに暗い住宅街を歩いているときは、少し心細く感じます。でも、近所にあるクリスマスのイルミネーションがピカピカに輝く家を見かけたときは、ホッと安心した気持ちが戻ってきます。
クリスマスの華やかな飾り付けや明るい音楽がなかったら、この季節はもっと寂しい気持ちになっていたのかも・・・と考えると、この行事が日本に定着した理由がなんとなく分かったような気がします。
さて、そんなクリスマスシーズンにも、障害のある方の文化芸術イベントが控えています。12月21日(火曜日)から26日(日曜日)にかけて、山梨県防災新館1階のオープンスクエアにおいて、全国のアール・ブリュット作家16名による展覧会が開催されます。もちろん、本県の作家さんも出展されますよ!
専門的な美術教育を受けていない人が、湧き上がる衝動に従って自分のために制作するアートのことを、「アール・ブリュット」というそうです。ワイン好きの方は「あれ?」と思ったかもしれませんが、お砂糖をあまり加えない辛口スパークリングワインを表す「ブリュット」と同じフランス語です。加工されていない「生(き)の芸術」という意味なのですね。
これだけの人数のアール・ブリュット作家が本県に集まる機会はめったにありませんので、皆様にはぜひご覧になっていただきたいと思います。入場も音声ガイドの貸出も無料ですし、防災新館は甲府駅から歩いてすぐという好立地です。
アール・ブリュット作品は、作品それ自体が面白いだけでなく、制作の過程も魅力的であることが多いです。作品を通して作家自身を知ることができるので、今回の展覧会でお気に入りの作家さんを見つけていただければと思います。25日(土曜日)には、作家さんから直接お話が聞けるギャラリートークも予定していますよ。
皆様ぜひ、今年の最後はアートに触れてみましょう!そして、来年もよろしくお願いいたします。
ライトハウスから皆さんへ
南アフリカで確認された新たな変異ウイルス「オミクロン株」の感染が広がり始めています。医療従事者を対象に3回目のワクチン接種が始まり、年明けから一般の人への接種も順次始まるようです。コロナ禍の年末年始、帰省や飲食など人の移動や交流の機会が増えます。くれぐれも体調には留意され、新しい年をお迎えください。
なお、情報文化センターの年末年始の休館日は、12月29日水曜日から来年1月3日月曜日までです。それに伴う図書の貸出締切りは12月20日月曜日、受付開始は、1月5日水曜日からとなります。
さて、今年も日本テレビ小鳩文化事業団製作の点字カレンダーが、YBS山梨放送から寄贈されました。今年のテーマは、「灯台のある風景」です。満開の桜や真っ白な雪、ぽっかり浮かぶ白い雲とまばゆいばかりの青空を背景に静かにたたずむ灯台。海のない山梨県にとってはうらやましい限りの写真が掲載されています。一年間、どうぞご活用ください。
次に、先月に続いて、生活体験文一般の部の優秀賞を受賞された三人の作品をご紹介します。
人とのふれあいについて思うこと
富士吉田市 小澤 マミ
私は子供の頃から、人と接することが苦手だった。盲学校に在学していた数年間、ある時は教師の質問に答えられず、またある時は自己発言ができず、それでよく叱られては立たされていた。
社会人になったある日、富士吉田市の小学四年生の生徒たちのために、福祉講話として視覚障害者の日常生活について話してほしいとの依頼があった。
当日、学校に行ってみると約四十名の生徒たちが、図書館で私を待っていた。
「みなさんおはようございます。私の名前は…」
視覚障害に関することについて、点字や白い杖、点字ブロックや音響式信号機、鈴の入ったボールの音を聞きながらプレーするバレーボールや卓球その他色々なことをお話させていただいた。私が小学生の時、図工の授業で少し目が見える他のお友達がみんな絵を書いていた時に、全盲の私だけが土粘土を渡され、粘土細工をさせられたことがあり、何度も他のみんなと同じように私も絵を書いてみたいと思っていたが、ある時、先生からみんなと同じように墨と筆を渡され「これで思ったように書いてごらん」と言われた時には何をどのように書けばよいのか分からず、とても困ってしまったエピソードなども伝えた。
話し始めると、目の前の生徒たちの方から、沢山の紙の音が聞こえた。彼らは話の内容をメモに書き取っていたのだろう。
話が終わり、次は生徒たちとの質疑応答の時間になったが、この時生徒たちから沢山の質問があった。
「靴はどうやってはくのですか?」
「布団はどうやって敷くのですか?」等々。終業のチャイムが鳴っても、生徒たちの手は挙がり続け、沢山の質問が続いたが、彼らとの対談はとても楽しかった。
その後のある日、勤務先の治療院を訪れた、全く日本語が話せないアメリカ人にマッサージの施術をすることになり、お互いに言葉が通じないので、私はこの患者様の体を押して治療用ベッドに寝かせたり、手で持ち上げて座らせたりしながら、なんとか施術を終えることができたが、私は彼のゼスチャーも全く分からなかったので言語によるコミュニケーションの大切さを痛感した。
そのようなことがきっかけで、外国語を勉強するようになって三年が過ぎ、先生からご紹介いただいたフランス人とのメールの交換が、一年半ほど続いている。この人とは一度も会ったことも話したこともないが、先日ズームミーティングで、先生の通訳も交え、他の数人の日本人たちと共に、彼との会話を練習する機会があった。私は最初から、彼の話すハイスピードに当惑してしまったが、すぐに慣れて、彼の話を理解することができ、彼にも私の自己紹介の言葉を分かってもらうことができた。私はいつか、必ず海外の方々と、楽しく優しい会話ができるようになりたいと毎日学習に励んでいる。
人生最後の日まで自分らしく生きたい
富士吉田市 藤野 ます子
人は何気ない日常生活の中で、突然予期しない出来事に遭遇します。
その日、私は点字の本を数冊持って、郵便局に向かっていました。家からの細い道を出て大通りに出たところで、わずかな段差につまずき、うつぶせに転んでしまいました。しばらく立ち上がれずそこにいると、近くの会社の方が出てきて「おでこに血が出ていますよ」と言いながら絆創膏で応急処置をしてくださり、私を車に乗せ、郵便局に行き、家まで送ってくださいました。その後、私は整形外科を受診し、レントゲン撮影の結果、右手首と右足が骨折していることを医師から告げられました。すぐにシーネ固定が行われました。右手首から親指までと、右足はくるぶしからつま先まででした。固定は四週間していました。私はその時、自分の一部分がはがされたように思い、とてもショックを受けました。
それからが大変でした。何をする時もいつもより時間がかかり、毎日苛立ちと不安の時を過ごしました。衣服の着脱・財布からのお金の出し入れ・トイレのことなど…。特に不便さを感じたのは食事と洗い物でした。とはいえ、ひとり暮らしの私はなんとか工夫しなければなりません。今では、インスタント味噌汁・レトルトカレー・スティックコーヒーなどの袋には切り口がついています。普段は簡単に切れるのですが、右手が使えないのでうまく切れません。そこで、最初は左手でしてみましたがなかなか切れません。次に、はさみを使ってみましたがこれもダメでした。切り口をテーブルに押し付けても切れませんでした。そこで思いついたのが、裁縫用のにぎりバサミでした。ハサミの先端が少しあいているので時間はかかりますが、少しずつ切れるようになりました。また、左手でスプーンを持ちご飯を食べるのですが、思うようにいきません。一杯のご飯を食べ終わるととても疲れを感じました。
ある日、知人がバリア箸を送ってくれました。それはプラスチックで出来ていて、パンバサミの形をしていて、両先端の内側にギザギザがありました。使いこなすまでは少し時間がかかりましたが、使えるようになりました。この贈り物はとてもうれしかったです。
洗い物はすべて左手でしました。そんな日々を過ごしていると、自然に心が沈みがちになり、これをきっかけに今まで出来ていたことが少しずつ出来なくなっていくのかな? と思うようになりました。高齢者という言葉を身近に感じたのもこの時でした。四週間が過ぎ、手足が自由になった時の喜びは、口では言い表すことができませんでした。
私はこの体験を通して、何気ない暮らしがいかに大切であるかを学びました。その後、私は落ち込んでもいられず自分を励ましながら少しずつ前の生活に戻ることができました。
今、私は高齢者と呼ばれる年齢になっていますが、これから歳を重ねていくに従って、体力の衰え・記憶力の衰えもさらに進んでいくと思います。しかし、どんな時も希望を持ち、人生最後の日まで自分らしく生きたいと願っています。
手さぐりで創る小物にささやかな夢
身延町 平田 政夫
私のポケットやバッグの中にはいつもいろいろな木製の小物が入っている。これは手作りの木工細工である。
私は、子供の頃から父が山の仕事をしていた影響で、山から伐採した木を運び出したり、木に接する機会が多く、木に愛着やぬくもりを感じ、いつの間にか木工細工を始めていた。
目の見えない人が電動工具を使って切ったり削ったりするのは、たやすい事ではないが、長年やっているので、手さぐりでも工夫すればなんとかできるものである。ただ、その扱いには十分すぎる程の注意が必要である。
私が使っている材料は欅(けやき)と榧(かや)の二種類だが、木は何年も乾かさないと割れたり、反り返ったりするから、四十年位前の物を今使っている。
けやきは硬いので加工が難しいが、木目が美しく艶があり、仕上がりは上品だ。また、かやは色がきれいで甘い匂いがし、薄く割る事ができ加工もしやすい利点がある。
私が作っているのは、使いたい時にすぐ使える、いわゆる便利グッズである。携帯型つまようじ入れや手足のつぼを押す指圧棒、郵便物を開封するペーパーナイフ、自然の反りを利用した靴ベラ、しおりなど十五種類のアイデア商品を作っている。
特に、試行錯誤して完成した携帯型つまようじ入れは非常に評判が良い。これらの品を友人にあげ、喜んでもらい、ありがとう大事にするよと言われると自然に顔がほころび、この瞬間が幸せを感じる時だ。
また、私達視覚障害者は、外出時に知人に会っても相手の顔が見えないため、こちらから声をかける事ができない。しかし、これらのグッズをあげた人は比較的に声をかけてくれる事が多く、「この間もらったあれ使っていてとても便利だよ」と気軽に声をかけてくれる。私の作った物が世の中に出て沢山の人に喜んでもらえるのが、私のささやかな夢である。
公務員だった私は副業ができなかったので、退職と同時に、手づくり木工細工「きつつき工房」を立ち上げ、道の駅などに出しているが、お金だけでは得られない喜びや意義があると私は信じている。
旅行先でもいろいろな人にプレゼントして、国内だけでなく、ハワイやグアムなど外国の人達に使ってもらっている。
自分の作った小物でも、外国の人にも使ってもらうのがささやかでも私の夢である。
また高齢者の仲間入りをしてから始めた点字を利用し、昨年は点字ネームプレートのキーホルダーを考案して、点字が読める人にあげた。点字と同じ大きさの突起で、装飾用の頭の丸い釘を使い、木製の板に名前を書いたオリジナルのキーホルダーである。
これからも新しい発想でスキルアップしながら便利に使える物を考え、更にささやかな夢を広げていきたい。
続いて、塚原みゆきさんのお料理コーナーです。
今月からこのコーナーを担当させていただきますペンネーム「みーき」です。よろしくお願いします。
職業は「主婦」、でも主婦業は苦手。日頃から「特別な食材を使うことなく、節約・簡単・時短」をモットーに、台所に立っています。見聞きしたレシピを皆さまに紹介していきますので、「他人の台所」をのぞき見するつもりで読んでください。
では、みーきのお料理コーナーです。
年末年始は「いつもと違うメニューを」と力が入ってしまいますが、それを考えるだけで疲れてしまいますよね。
いつもと同じメニューでも食材を変えるだけで、豪華に見えたり、旬の食材を使えば季節感も出て、おもてなしメニューにもなると思います。
【牡蛎のベーコン巻き】(12個分)
【材料】 | |
牡蛎 | 中12個 |
ベーコン | (薄切りハーフサイズ)12枚 |
A:長ネギ | 10㎝ |
しょうが | 1/2かけ1 |
B:大根 | 80g |
大葉 | 4枚 |
酒 | 大さじ1 |
塩・片栗粉 | 適量 |
一味唐辛子・マヨネーズ・ラー油 | お好み量 |
【作り方】
① ボウルに海水ほどの塩水と牡蛎を入れ10分ほど置き、やさしくもみ洗いして水気を切る。さらに新しい水で2~3回洗い、汚れを落とす。
②沸騰した鍋に牡蛎を入れ、ひと煮立ちしたらザルにあげて水気を切る。
③A:長ネギは長さ4~5㎝のせん切り、しょうがは皮をむき、せん切りにする。
B:大根は長さ4~5㎝、厚さ3~4㎜の棒状に切り、塩を振り入れ、しんなりしたら水気を切る。大葉はせん切りにする。
④③の食材をそれぞれ6等分に分ける。
⑤A・Bの2種類のベーコン巻きを各6個作る。
ベーコン1枚を広げ、牡蛎1個と6等分にしたAの食材をのせ、端から巻く。巻き終わりをようじで止め、片栗粉をまぶす。
Bのベーコン巻きも同様に作る。
⑥フライパンを熱して油をひき、⑤の楊枝で止めた所を下に置き中火で焼く。楊枝でとめた所がしっかりくっついたら、転がしながら全体を焼く。
⑦酒を振り入れ、蓋をして30秒ほど蒸し焼きにする。
⑧蓋を取り、水気を飛ばし、カリッとさせる。
⑨楊枝を抜き、皿に取る。
⑩そのまま食べてもよし、一味唐辛子・マヨネーズ・ラー油をかけるもよし、お好みでどうぞ。
【プラスもう一品】 旬の「干し柿」をスライスして定番の「なます」・「和え物」・「サラダ」に加えるだけで、おもてなしメニューとなります。なお干し柿は冷凍保存もできます。
【注1】
牡蛎が大きいとハーフサイズのベーコンでは巻けない場合があります。その時は普通サイズのベーコンで巻いてください。
【注2】
「牡蛎のベーコン巻き」のカキと「干し柿」のカキ、カキ」違いですので気を付けて‼
山視福協から
ある年の日記から
理事 返田 順子
8月13日。タイバンコクとの時差は、マイナス2時間である。
18時30分、成田発バンコク行きに乗り、良(りょう)さんとふたり機内の人となった。
出発してすぐに飲み物と夕食が配られた。チキンとパスタの炒め物、もしくは、あなごと野菜の混ぜご飯、どちらかを選ぶように言われたので、それぞれにちがうものを選びふたりでシェアした。あなごの混ぜご飯の方がはるかに美味しかった。ご飯の上に炒めたピーマンとなす、錦糸卵がのせられ、その上に、たれのかかったあなごがたっぷり並べられたものだった。少しの酸味と甘辛さが絶妙な美味しさだった。パスタとチキンの炒め物は、まあまあといったところ。そのほか、いく種類かのフルーツ、サラダ(炒め茄子、キャベツ、刺身用のマグロを細かくカットして混ぜ合わせたもの)、チョコ味のひとくちケーキ、バターロール2個、小さなボトルに入った水などである。マーマレード風味のシャーベットもさわやかな味だった。
はじめての国。いったいどんなところだろうかと楽しい気分が満ちてきた。5時間と少し。現地に到着。
8月15日。予想どおり、とてもむし暑い気候ではあったが、日差しは思ったほど強くなかった。今日は水上マーケットでの買い物を楽しんだ。7人ぐらいしか乗れないという小さな船で川を渡り、川岸に下りると、雑貨や食べものなどを売るたくさんの屋台が並んでいた。私は、早速涼しげな薄い生地でできたズボンを買い求めた。ひざ下ぐらいの長さで、裾が広く、着替えると足元に風を感じ、もう南国気分である。次に買ったものは、音の良い民族楽器。両手の指で叩く小さな太鼓である。膝の上にのせて、好きなリズムで叩くと、実に自然で耳に心地よい音が出るのである。日本に帰ったら林の中で、良さんのギターと一緒に叩いてみたいような気がした。
はじめて飲んだココナツジュースも、異国の味がする不思議な美味しさの飲み物だった。売り子さんや行き交う人たちの声に活気とそれでいてゆったりとした温かみを感じた一日であった。
あれから数年後、世界中が新型のウイルスに襲われ、行き来ができなくなるなんて誰が想像したことでしょう。ホームステイ、ソーシャルディスタンス、このような言葉たちと一刻も早くさよならし、人と人が自由に会い、大きな声で笑い合える日が、一日も早く取り戻せるよう願う、今日この頃の私です。
山視民協から
核兵器禁止条約の発効を歓迎・国連総会で決議
副会長 伊東 一敏
今号は、表題のことについてお伝えします。
去る10月31日に行なわれた衆議院総選挙で465の議席が決まりました。今号では、点字投票をした3人の会員の様子の報告や、その現状と課題について明らかにしていきます。
「書きにくかった点字器
伊東一敏
今号は、表題のことについてお伝えします。
昨年の10月24日、核兵器禁止条約条約国の批准が50か国に達したことから、国際条約としてこの条約が批准され、それが発効されたのが今年の1月22日でした。そして、今年の国連会議でも128か国の多くの国々が、核兵器禁止条約の批准を歓迎し、賛成の決議をしました。これにより、核兵器廃絶の流れが国際世論となってきました。
しかし、この地球上には、アメリカとロシアを中心に、核兵器が38,000発もあり、一歩間違うと核戦争が起こる危険性があります。
こうした中で、核保有国と日本政府はこれに反対し、核兵器廃絶の道を閉ざす態度を取り続けています。先の総選挙で誕生した岸田政権は、核廃絶を目指すとしていますが、禁止条約には核保有国が入っていないこと、それに同盟国のアメリカの信頼を得ていないことを以って、これに賛成することはできないと言いました。そうだとすれば、世界で唯一の戦争被爆国としての責任を果たすことはできません。
私たちは、この2年間、核兵器廃絶点字署名や核兵器禁止条約の署名・批准を求める日本政府への点字署名に取り組んできました。そして、全視協や山梨の視障者と力を合わせ、運動の成果を上げてきました。私たちは、視障者の問題を含め根本の問題は、平和であってこそ、それらのことが解決できると考えています。さらに、こうした考え方をもっと広め、運動が前進できるよう力を尽くしていきます。今後も、できるだけ核兵器や禁止条約の問題を取り上げていきます。
ことばのミニ解説
今年も残すところあと少しとなりました。相変わらずのコロナ禍ですが、来年はどのような年になるのでしょうか?ということで今月は十二支と来年の干支「寅」について解説します。
今となっては、すっかり十二支=動物のイメージが定着していますが、そもそも十二支は動物を指すものではなく、日付や時刻、方角を表すものだったそうです。十二支が使われるようになったのは紀元前1600年頃、農作物の成長を記録するための数え方として考案されたのが始まりで、その頃は漢字の祖先ともいえる「甲骨文字」を使っていましたが、十二支が考案されて約100年の月日が経ったあたりから、現在のように「子・丑・寅・卯…」と漢字が使われるようになりました。それからさらに100年が経った頃、中国の王充という人物が、十二支をもっと分かりやすく覚えるためにはどうしたらいいかと考え、現在のように動物を当てはめて数えるようになったそうです。
さて、2022年は、36年に1度の周期で巡ってくる「五黄の寅」の年です。もともと寅年生まれの方は、生まれながらにしてリーダー気質を持ち、周囲を圧倒する強大なパワーを持っていますが、これに加え、五黄の寅の年に生まれた方は、非常に強い運勢を持つと言われており、さらに気が強くなるとされていることから、昔は女の子が生まれるのはあまり良くないとされていました。しかし現在では、女性も男性と同じように、五黄の寅年生まれならではのリーダー気質や意思の強さが多くの人に評価されているようです。皆さんの身の回りに五黄の寅年(昭和25年、61年)生まれの方は、いらっしゃいませんか?
うるおい俳句教室 越石 一彦 選評
埜村 和美
虎の巻は母のメモ書き年用意
(評)お節料理のレシピでしょうか。祖母の味、母の味等は一生忘れられるものではありません。このメモ書き、母が残してくれた最も大切な遺産と言えるのではないでしょうか。
白杖の使いおさめや泥ぬぐう
(評)「白杖は道具なのではなく自分の身体の一部」という作者の思いが伝わってきます。「使いおさめ」という措辞から、作者が季節の移ろいに敏感で、かつ季節の節目節目をとても大切にしていることがわかります。
石井 迪男
冬空に月食の影うつろへり
(評)十一月十九日、完全ではありませんでしたがほぼ皆既月食が観測できました。なんと次回は六十五年後ということで私も寒さなど忘れて眺めていました。改めて人知を超えた自然の営みに驚くばかりです。生きている証しとして、作者はこの自然現象の一瞬を切り取り、記録しました。
公園の今日は二千歩冬うらら
(評)小春日和の穏やかさが鮮やかに伝わってきます。それは、「二千歩」という具体的な数字がもたらす力でしょう。事実、実景は力。俳句は頭で考えたり、理屈を述べたりする詩歌ではないという好例。
小川 賢治
晦日蕎麦食べて楽しく明日を待つ
(評)年越し蕎麦も食べ終わり、あとは家族皆で賑やかに元日を待つだけ。「平凡こそ幸せ」というのはこのようなことでしょう。俳句的には「楽しく」という直接的な形容詞はなるべく避けて、具体的な描写になるように努めましょう。
小林 文雄
落葉焚きあたっていけと声かかる
(評)ほのぼのとした日常俳句には口語表現がよく合うという好例。甲州弁で表現すれば「まだいいじゃん、さぶいからちっとあたってけし」といった具合でしょうか。
相沢 幸雄
松飾り今は時代が変わりけり
(評)各家々でいわゆる門松を見ることはほとんどなくなりました。掲句のように時代は変わり、最近では松が印刷された紙の玄関飾りやクリスマスリースのような煌びやかな飾りをよく見かけます。時代の変化は致し方ないこと。しかし、正月に限らず季節の行事はしっかりと後世に伝えていきたいものです。
除夜の鐘過去ほど心に響かない
(評)確かに子供の頃はとても厳粛な心持で除夜の鐘を聴いていたような気がします。今思うとそれは各寺々の住職さんが丁寧に百八回を撞いていたからでしょうか。最近は参拝者一人一人が撞ける寺が増え、音量も音色もばらばら、百八回で終わることもなく延々と続くことも。昨今は除夜の鐘が騒音として苦情にさへなっているのだとか、納得です。
中牧 洋子
掃き寄せた柿の枯葉の大袋
(評)「大袋」という実景として映像がありありと目に浮かぶ一句。さらにこの枯れ葉の「大袋」が辺りの冬枯れの様子を見事に象徴する結果となっています。佳句。
朝日影梢に二つ木守柿
(評)俳句は具体的な描写がとても大切。掲句も「二つ」という具体的な数字が実景であることを物語っています。それにしても「木守柿」とは大変美しいネーミング。来年の豊作への願いと食べ物の減る冬の鳥たちへの思いが込められています。
暮れやすき日に急かされて電話切る
(評)俳句における実景、及び具体的描写が持つ重要性について重ねて述べてきましたが、掲句も秋日の釣瓶落としの様子が日常の行動を通して表現されています。これから洗濯物の取り入れ、夕飯の支度等で主婦は忙しい。
伊東 一敏
もうコロナ今年の冬は大丈夫か
(評)各国でコロナウィルスの変異株等が再拡大している中で現在は日本だけが沈静化、これは本当に国民性の違いからなのでしょうか。まだまだ油断は禁物。作者も半信半疑で見守っています。
「総評」
今月のうるおい俳句の中にもありましたが、現在、日本だけがコロナウィルスが落ち着いているようです。これからもできる限りの対策をしてこのまま沈静化することを祈りたいと思います。
さて、今月のポイントとしては
・季節の節目を詠む ・一瞬を切り取る
・具体的な数字で ・俳句と形容詞
・日常俳句と口語表現 ・映像と象徴
・実景と具体的描写
等がありました。ぜひ参考にしてみてください。
次回は新しき年、令和四年へ突入。一年の過ぎるのがほんとに早いですね。皆さんの個性的な表現で「去年今年」「新年」を一句にしてみてください。楽しみにしています。
「ときをりの激しき音も除夜の鐘」 一彦
それでは、25日締め切り厳守でご投句をお待ちしております。
暮らしのヒント
今月の暮らしのヒントは、「ガスを安全に使うには」です。
都市ガスとLPガスは、家庭や店舗のほか、オフィスや工場、倉庫、農業関連の各種施設など、暮らしや産業の様々な場面で使われている、身近なエネルギーです。一般家庭では、調理、給湯、暖房などに幅広く使われています。
ただし、使い方を一歩間違うと、一酸化炭素中毒や火災など命にかかわる事故につながる危険もあります。安全にガスを利用するために、日頃の暮らしでは、次のようなポイントに気をつけましょう。
(1)室内でガス機器を使う場合の注意点
換気不足は一酸化炭素中毒の原因となり、とても危険です。ガスは、常に新鮮な空気を求めています。換気が不十分な状態でガスが燃焼すると、不完全燃焼となり、一酸化炭素中毒になるおそれがあります。こんろや小型湯沸器の使用中は、必ず換気扇を回すか、窓を開けて換気をしてください。ガスストーブやファンヒーターの使用中は、30分に1回程度、室内の空気を新鮮な空気に入れ替えてください。
・ガスこんろの使用中は火元から離れない
調理中は、絶対にその場から離れないでください。調理油の過熱を防止するなどの安全装置が付いている場合も、来客や電話などでその場から離れるときは、必ず火を止めてください。
・ガス機器も古くなったら取替を!
ガス機器も古くなると部品が劣化し、火災や事故をおこすおそれがあります。古いガス機器は、安全装置の付いた「セーフティガス機器」に早めに交換しましょう。
(2)警報器を設置しましょう
万が一に備え、不完全燃焼による一酸化炭素の発生や、ガス漏れ、火災をランプと音声で知らせる「複合型警報器」(※)を取り付けましょう。万一のガス漏れや不完全燃焼によって発生する一酸化炭素を検知すると、ランプと音声で異常を知らせます。
なお、「ガス警報器」は5年を目安に交換してください。交換期限を過ぎると正しく動作しない場合があります。お使いのガス警報器に貼ってある「交換期限表示ラベル」を確認しましょう。
引用:政府広報オンライン
新しい図書の紹介
◎デイジー図書
12-1
氏田 雄介 著 | 2:53 |
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54字の百物語 |
内容 1つの話が54字で終わる超短編小説集。幽霊、妖怪、都市伝説、サイコホラーなど、「54字の文学賞」に寄せられた約5000作の「怪談」から厳選した全100話を収録。各話に解説文を併載。
(音訳者:横内藤子)
12-2
萩尾 望都 著 | 8:30 |
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一度きりの大泉の話 |
内容 約50年前、漫画家・竹宮惠子や彼女のブレインと共同生活をしていた練馬区大泉。当時の“出会いと別れ”を、現在の心境もこめて書き下ろした70年代回想録。
(音訳者:田中美智子)
12-3
エブリスタ 編 | 3:05 |
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5分後に君とサヨナラのラスト |
内容 別れは辛いけど、次の出会いはもうすぐそこ。「センセイと白雪姫」「レモネード・クリスマス」「金の瞳」など、恋と別れの涙あふれる超短編小説10作を収録。
(音訳者:長沼江利子)
12-4
半藤 末利子 著 | 6:47 |
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硝子戸のうちそと |
内容 作家の松岡護と夏目漱石の長女筆子の4女であり、昭和史研究家の夫・半藤一利の妻である著者が、一族の思い出、自身の住む町と友、そして夫との別れを綴る。
(音訳者:関根正子)
12-5
安田 守 著 | 9:00 |
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イモムシの教科書 |
内容 なぜか気になる身近な生きもの、イモムシ。イモにつくからイモムシ? チョウとガは同じ? どうすれば見つけられる? そんな謎や疑問に、生きもの写真家の著者が写真と実例で答えます。イモムシのことならなんでもわかる本。
12-6
宇田 有三 著 | 13:34 |
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ロヒンギャ 差別の深層 |
内容 なぜ、100万人を超えるロヒンギャの人びとがミャンマーから逃れたのか? ミャンマー社会に見え隠れする差別の実態とは? 軍政時代から同国を見続けてきたフォトジャーナリストによる“難民問題”の解説書。
以上、厚生労働省委託図書です。
◎一般CD図書
12-1
白洲 正子 著 | 1:12 |
---|---|
奈良岡朋子 朗読 白洲正子の世界 |
内容 “心に響く美しい日本語”をテーマにした朗読アルバム、“心の本棚”シリーズの、奈良岡朋子朗読による「白洲正子の世界」編。
12-2
小林 英雄 著 | 1:18 |
---|---|
山本 學 朗読 小林秀雄エッセイ集 全1巻 |
内容 “心に響く美しい日本語”をテーマにした朗読アルバム、“心の本棚”シリーズの、山本學朗読による「小林秀雄エッセイ集」編。
12-3
谷崎 潤一郎 著 | 1:28 |
---|---|
朴 路美 朗読 少年 全2巻 |
内容 谷崎潤一郎の描くあまりにエキセントリックな「少年」たちの魅惑の悪戯に満ちた世界を「第一回声優アワード」主演女優賞に輝いた声優・朴 路美が朗読。
以上、寄贈図書です。
◎マルチメディアデイジー図書
12-1
西本 鶏介 著 | 0:50 |
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はいくのえほん |
内容 誰でも知っている有名な俳句を子どもたちにも楽しめるよう、文学味あふれる鑑賞文と詩情あふれる絵で紹介。大人にも面白く、親子そろって日本文化に触れて楽しめる絵本。
12-2
ソフィー・ブラッコール 著 | 1:18 |
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おーい、こちら灯台 |
内容 小さな島のてっぺんに建つ灯台に、新しい灯台守がやってきた。レンズを磨き、油をつぎ足し、遠くの海まで光を送る。船を安全に導くために…。灯台での暮らしを情感ゆたかに描く絵本。
12-3
ブリジット・ラベ 他 著 | 1:28 |
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ヘンとふつう |
内容 おやつを食べるように気軽に楽しく、哲学にふれてみませんか?身近な例を用いて「ヘン」と「ふつう」について考えます。すぐに答えの出る問いではないけれど、今だからこそ考えたいテーマです。
12-4
上西 充子 監修 | 2:25 |
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10代からのワークルール2 |
内容 働く人(労働者)が会社から不利益を被らないように定められた「ワークルール」。高校生などがアルバイトとして働く際に、直面する可能性のあるトラブルの具体例を通して、ワークルールをわかりやすく解説する。
12-5
出村 政彬 著 | 10:11 |
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ちゃんと知りたい!新型コロナの科学 |
内容 新型コロナウイルスとは何者か? 感染するとどんな症状が出るのか? ワクチンは実現するのか? 解明が進みつつある新型コロナウイルス感染症について、現在までに何がわかったか、何がまだわかっていないのかを解説する。
12-6
「世界の子どもたち」の会 編 | 7:43 |
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アジアのおはなし、読んでみよう |
内容 研究者の父と一緒にドイツに住む中国人の子どもの機知を描いた中国の作品「中国うさぎ ドイツの草」をはじめ、子どもたちが登場するアジアのおはなしを収録した作品集。子どもだけでなく、大人も各国の生活情報等を得られる。
◎貸出おすすめデイジー図書
今年文学賞を受賞した輝かしい作品たちをご紹介します。
S12-1
澤田 瞳子 著 | 11:36 |
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星落ちて、なお |
内容 不世出の絵師・河鍋 暁斎を父に持った娘・河鍋暁翠の数奇な人生とは。父の影に翻弄され、激動の時代を生き抜いた女絵師の一代記。第165回直木賞受賞。
S12-2
李 琴峰 著 | 6:03 |
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彼岸花が咲く島 |
内容 記憶を失くした少女・宇実が流れ着いたのは、ノロと呼ばれる指導者が統治し、男女が違う言葉を学ぶ島だった。宇実は島の少女・游娜と少年・拓慈と、この島の深い歴史に導かれていきー。第165回芥川賞受賞
S12-3
石沢 麻依 著 | 5:19 |
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貝に続く場所にて |
内容 ドイツの学術都市に暮らす私の元に、2011年3月の震災で行方不明になったはずの友人が現れる。コロナ禍が影を落とす異国の街に、9年前の光景が重なり合い…。静謐な祈りをこめて描く鎮魂の物語。第165回芥川賞受賞。
S12-4
村山 由佳 著 | 24:16 |
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風よあらしよ |
内容 明治・大正を駆け抜けた、婦人解放運動家で作家の伊藤野枝。彼女の短くも熱情に溢れた28年間の鮮烈な生涯を描いた評伝小説。第55回吉川英治文学賞受賞。
S12-5
米澤 穂信 著 | 15:17 |
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黒牢城 |
内容 織田信長に叛逆し有岡城に立て籠もった荒木村重は、説得にきた織田の軍師黒田官兵衛をとらえ土牢に幽閉する。その後城内に不可解な事件が頻発。そのたび、村重は官兵衛の頭脳に救いを求める。意味ありげに推理する官兵衛の思惑とは。戦国歴史ミステリー。第12回山田風太郎賞受賞。
以上、他館複製図書です。
◎点字図書
12-1
星野 富弘 著 | 全3巻 |
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愛、深き淵より。 |
内容 四肢の自由を失った青年教師が、筆をくわえて綴った生命の記録。事故当日から9年後の退院までを綴る。1981年に出版されて以来、人々に深い感動と勇気を与え続ける名著の新装版。
(点訳者:奥本和代)
12-2
今野 敏 著 | 全5巻 |
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キンモクセイ |
内容 法務官僚の神谷が殺された。警察庁警備局の隼瀬は神谷が日米合同委員会に関わっていたこと、“キンモクセイ”という謎の言葉を残していた事実を探り当てるが…。警察インテリジェンス小説。
(点訳者:仲田ルリ子)
12-3
斉藤 壮馬 著 | 全2巻 |
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健康で文化的な最低限度の生活 |
内容 「ピアノの森」などに出演した山梨出身の声優・斉藤壮馬が『ボイスニュータイプ』やWEBサイト『KIKI』に綴った
エッセイに書き下ろしを加えて収録。
(点訳者:井川陽子)
12-4
深木 章子 著 | 全7巻 |
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敗者の告白 |
内容 山梨の別荘で母と子が転落死した事件。容疑者となった父の主張、死んだ2人の残したメール、弁護人が集めた関係者の証言は食い違う。やがて明らかになる、陰惨な事件に隠された巧妙な犯罪計画とは…。
(点訳者:前田コト)
12-5
芝 正也 著 | 全4巻 |
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もうひとつの東京裁判 |
内容 戦後の民主主義のあり方、その原点が東京裁判にあるとしたら!? 戦後の動乱の中で、まっすぐにおのれの正義を貫いた者たちを史実をもとに描くフィクション小説。口々に叫ばれる「自由、平等、人権の尊重」。はたして自国第一を唱える国の民主主義とは何なのか。人を支配しようとする者は人を騙す。人に騙されている限りそこに自由はない。
(点訳者:伊東 庸子)
12-6
なかにし 礼 著 | 全6巻 |
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夜の歌(上) |
内容 昭和40年、心臓発作で入院した日に私はゴーストと出会った。目覚めると、私は満洲の避難列車の中にいた。まるでタイムトラベルのように、少年時代の追体験が始まり…。なかにし礼、人生と音楽の集大成小説。
(点訳者:萩原敏美)
12-7
なかにし 礼 著 | 全6巻 |
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夜の歌(下) |
内容 満洲での逃避行、朝鮮半島での避難民生活、引き揚げ生活やヒット曲連発の日々、母の不貞、兄との確執…。ゴーストに導かれ、私は自分の過去を行き来し…。なかにし礼、人生と音楽の集大成小説。
(点訳者:赤松貞子)
12-8
新藤 悦子 著 | 全3巻 |
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アリババの猫がきいている |
内容 民芸品たちの波乱万丈の物語をきいた子猫シャイフが、彼らにつながる遠い国の人々を思い、民芸品たちに託された願いをかなえようとする姿が胸を打つ、異色のファンタジー。
12-9
安田 菜津紀 著 | 全2巻 |
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故郷の味は海をこえて |
内容 日本に暮らす「難民」がたどってきた道のりを、故郷の料理からひもとくノンフィクション。共生社会とはどうあるべきかを考える。
12-10
中山 聖子 著 | 全2巻 |
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雷のあとに |
内容 お母さんは睦子を「真面目ないい子」にさせたがる。ハルおじさんと過ごす時間が、睦子の支えだった。それは、ハルおじさんが死んでしまった今でも―。
12-11
ビヴァリィー・ナイドゥー 著 | 全1巻 |
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ノウサギのムトゥラ |
内容 体は小さくても知恵いっぱいなムトゥラがライオンやワニを相手に大活躍。ツワナの人たちに伝わる昔話。
12-12
レンカ・ロジノフスカー 著 | 全1巻 |
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クリスマスのあかり |
内容 あるクリスマスイブの日、小さなフランタは、気の毒なおじいさんを助けるために、大きな勇気を振りしぼりますが……。
12-13
ワンダ・ガアグ 著 | 全1巻 |
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ワンダ・ガアグ グリムのゆかいなおはなし |
内容 絵本作家ワンダ・ガアグが贈る、ユーモアいっぱいのグリムのおはなし。
12-14
ベネット・ソフィア 著 | 全4巻 |
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リアルファッション |
内容 ファッションに夢中のノニー、ハリウッドデビューしたジェニー、そして、国連職員を夢見ている優等生のエディ。でこぼこコンビの3ガールズは、ある日、天才的ファッションセンスの少女クロウに出会います。ファッションで世界を変えられるのか? 少女たちの大挑戦が始まります。
12-15
吉田 桃子 著 | 全3巻 |
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ばかみたいって言われてもいいよ1 |
内容 オシャレ中2女子、杏都(あんづ)は、ファッションが大好き! ところが、両親の離婚騒動に巻き込まれ、急遽都会から田舎に引っ越すことに。ICカードは使えないし、お気に入りのショップもないし……。しかも、部屋のカーテンを開けたら、目に飛び込んできたのは、同い年の裸のオトコのコ! いったい、私、これからどうなっちゃうの !?
12-16
吉田 桃子 著 | 全3巻 |
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ばかみたいって言われてもいいよ2 |
内容 オシャレ中2女子、杏都(あんづ)。商店街を何の気なしに動画で紹介したら、SNSでバズっちゃった! はじめは話題になって嬉しかったけど、どんどん悪口コメントが増えてきた。外に出るのも怖くなってしまった杏都を引っ張り出してくれたのは……。
以上、厚生労働省委託図書です。
12-17
すこやか食生活協会 編 | 全1巻 |
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みんなでミートクッキング |
内容 牛肉、豚肉を使った料理16品のレシピを紹介。カード1枚ごとに料理1品の材料と作り方を説明。
(寄贈:すこやか食生活協会)
◎一般CD雑誌(音楽CD用デッキで再生可能)
内閣府 委託 | 1 枚 |
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音声広報 明日への声 Vol.82 |
◎点字雑誌
県立図書館寄贈 | 1冊 |
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さわって体感考古学 !! 奈良県橿原考古学研究所 附属博物館 | |
ニッポン放送 寄贈 | 1冊 |
ニッポン放送 ラジオ 点字・拡大文字番組表 2021年9月27日~2022年3月27日 |
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内閣府 委託 | 1冊 |
点字・大活字広報誌 ふれあいらしんばん Vol.82 | |
全国盲ろう者協会 寄贈 | 1冊 |
盲ろう者の専門誌 コミュニカ 2021年・秋・No.63 | |
全日本鍼灸マッサージ師会 寄贈 | 1冊 |
東洋療法 2021年12月号 |
◎貸出おすすめデイジー雑誌
静岡県視覚障害者情報センター 編 | 1枚 |
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全国点字図書館 デイジー図書目録 |
今月のおすすめ雑誌は、月刊誌「全国点字図書館デイジー図書目録」です。最新刊は11月号で収録時間は41分です。
全国の点字図書館で新しく製作完成したデイジー図書を日本文学・エッセイ・外国文学・総記・哲学・歴史・社会科学・自然科学・工学家政学・産業・芸術・言語学の順に紹介しています。
サピエにアクセスしなくても新しい図書を知ることができます。ご希望の方は貸出係までご連絡お待ちしています。
また、テープ図書の貸出は、来年令和4年3月31日をもって終了となります。利用者の皆様には、カセットデッキからCD図書再生機への移行準備をお願いします。プレクストークの入手困難な方は貸出係までご相談ください。
≪用具部からのお知らせ≫
今月は、年末年始に楽しめるおもちゃと便利用品のご紹介です。
まずは、ボードゲームの定番「オセロ」の新製品、「一体オセロ」をご紹介します。盤と石が一体になったオセロで、盤の1マス1マスが回転し、「何もない盤面」「黒の石」「白の石」と盤面を変える仕組みになっています。石の色が触ってわかるように、黒の石のみ凸線を施しています。盤とオセロ石が一体となっているので、ゲーム終了後に石を集めて片付ける手間がなく、また、石を紛失する心配もありません。
こちらはお取り寄せ商品となり、価格は3,970円です。
商品仕様
•大きさ
使用時:(幅)25.4×(奥行)25×(高さ)2.3cm
折り畳み時:(幅)12.3×(奥行)25×(厚さ)4.6cm
•重さ:720g
•メーカー:メガハウス
・取扱説明書:音声(一般CD)
※点字版をご希望の方はお申し出ください。
次は、凸点や浮き出た矢印など、触ってわかる記号がついたシールセット「デコペタシール」です。このシールは法政大学経営学部の学生さんが企画・開発し、大学生の参加する商品企画のコンテストで優勝したことにより商品化が決まりました。
タッパーや調味料のチューブなど、同じ形をした容器に貼って判別するのに使ったり、家電製品のスイッチに貼ってどこを押すかわかりやすくしたり、工夫次第で様々な使い方ができます。
1シートにつき、6種7枚のシールが付いています。同じ内容のシートが6シート入って1セットです。そのうち、右下に切り欠きが入っている3シートは、青いシールに黄色い記号が浮き出て見やすい「ユニバーサルカラー」のシール、残り3シートは透明シールとなっています。ご自身の見えかたや貼る場所に応じて使い分けができます。
価格は580円で、一人1セットまでです。
商品仕様
•1シートの大きさ:(縦)7×(横)5cm
•シール1枚の大きさ:(縦)1×(横)2cm
•シールの内容(1シートにつき)
:凸点1個×1枚
:凸点2個×1枚
:凸点3個×1枚
:ドット(小さな凸点7個)×1枚
:縦じま×1枚
:矢印×2枚
•メーカー:株式会社明成孝橋美術
以上、今月のおすすめ商品の紹介でした。お問い合わせ・ご注文は、電話055-223-1113(貸出・用具専用電話)までお願いします。