社会福祉法人山梨ライトハウス

社会福祉法人 山梨ライトハウス

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曲名:青い鳥 作詞:竹内秀秋
作曲:一瀬公弘

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広報誌「うるおい」(拡大版)第378号 2021年9月20日発行

目次 障害福祉課からのお知らせ山梨ライトハウスから皆さんへ山視福協から山視民協からことばのミニ解説うるおい俳句教室暮らしのヒント新しい図書の紹介用具部からのお知らせ

障害福祉課からのお知らせ

 日差しが少し和らぎ、エアコンを入れずに過ごせる日も出てきました。学生の皆さんは、新学期が始まり、生活リズムが元に戻った頃でしょうか。私たち県の障害福祉課の職員も、好きなタイミングで5日間の夏休みをとることができます。いつもなら、休み明けの同僚から旅先のお菓子がもらえるのですが、外出自粛の今年は出かける人がいなくなり、白い恋人も生八つ橋もちんすこうも食べる機会のないまま、私の夏は終わってしまいそうです。
 さて、お休みと言えば、感染症対策で休止となっている展覧会が多いですよね。これを書いている今は、6月のうるおいでお知らせした「山梨県障害者文化展」が無事に開催できるかハラハラしている状況です。もちろんコロナの収束が優先ではあるのですが、せっかくの素敵な作品たちが日の目を見るように、このまま開催できることを祈って、今の時点での情報を紹介させていただきます。
 まずは、9月23日(木曜日)から27日(月曜日)まで、韮崎市民交流センターNICORI(ニコリ)で国中地域展を行います。今回は、コロナ禍にもかかわらず、陶芸や文芸など様々な分野から、500点以上の作品が集まりました。感染拡大を防ぐため、来場は完全予約制といたしますので、ご覧になる方は事前に山梨県障害者福祉協会のホームページからご予約ください。なお、予約し忘れてしまった場合でも、当日の人数に空きがあれば入場できますよ。
 さらに、10月7日(木曜日)から11日(月曜日)までは、富士急ターミナルビルQ-STA(キュースタ)で富士・東部地域展を実施します。こちらは、300点弱の作品が、今のところは予約なしでも鑑賞できますので、お買い物の後などにぜひお立ち寄りください。
 生活が苦しいときにお菓子を買う余裕がないように、感染症対策が優先される今は、文化芸術活動が後回しにされがちではありますが、なんとか皆様が活動を続けていけるよう、今後とも支援を頑張っていきたいと思います。

ライトハウスから皆さんへ

 オリンピックに続き、東京パラリンピックも閉幕しました。それぞれの選手の活躍に多くの皆さんが胸を熱くされたことでしょう。三年後のパリでは、新型コロナの感染を心配することなく迎えられるオリンピック、パラリンピックであることを願ってやみません。
 さて、例年ですと9月には防災週間が設定され、各地で様々な防災に関係するイベントが 開催されます。私たちの防災意識を高める期間といわれています。
 今月は、いち早く7月にお隣の県立盲学校で行われた「防災科学教室」の講師をされた防災科学技術研究所の納口 恭明のうぐち やすあきさんのお話をお伝えします。

東日本大震災時のDr.ナダレンジャーの個人的体験

納口 恭明

 私は、20数年前からDr.ナダレンジャーと名のって、自然災害を素材としたサイエンスショーを行なっています。7月14日には、山梨県立盲学校にも出動しました。2007年と2008年には山梨県立科学館に出動、雪の代わりにピンポン球1万個を使った雪崩実験などを行いました。ご依頼があれば、全国各地の科学館、公民館、児童館、学校、幼稚園、ショッピングセンター、地域の防災イベントなどに出動します。
 といっても、純粋のパフォーマーではありません。茨城県つくば市にある国立研究開発法人防災科学技術研究所の元研究員で、本当のDr.(博士)です。現在は、定年を過ぎて再雇用されている契約職員で、契約業務内容はDr.ナダレンジャーとしてのサイエンスショーの実施です。研究員時代の専門は雪崩だったので、ナダレンジャーと名のっていますが、外見は戦隊ヒーローではありません。金髪のカツラに、付け髭、3D眼鏡、作業服に地下足袋、手甲でどちらかというと不審者風です。おまけにナダレンコというピンクアフロのカツラをつけたさらに怪しい黒子役の助手つきです。
 自然災害の専門家でも、自分自身が予期せぬ災害と遭遇することがあります。2011年3月11日14時46分、私は東京大学で開催されていた某学会主催のニュージーランドクライストチャーチ地震の調査報告会に参加しておりました。この地震は、同年2月22日に発生し、多数の日本人語学留学生が犠牲になったのと、液状化現象が大規模だったことで、ご記憶の方も多いのではないでしょうか。その報告会のさなか、未曽有の東北地方太平洋沖地震です。その瞬間、身を守る動作とともに、頭をよぎったのは、地震関係者が集う場所にも地震動はやってくるというごく当たり前のことと、職場と自宅のあるつくば市にすぐには帰れない帰宅困難者になったなということでした。
 ところで、Dr.ナダレンジャーのサイエンスショーの目的は、防災イベントの入り口の敷居を、できるだけ低くして、少しでも防災に興味を持ってもらうためのきっかけづくりです。キーワードは「楽しく学ぶ こわい災害」。不審者風ナダレンジャースタイルも、そのために、実践を通した試行錯誤の中で長年かけて少しずつ変化していった結果です。防災訓練自体は楽しむことが目的ではありませんが、楽しめなければ長続きもしません。1日1,000kcalの非常食だけで3日間過ごすとか、真夏、あるいは真冬の冷暖房なしの体育館で1夜を過ごすとか。一見、過酷に見える中に楽しめることをさがすのも大事な仕事です。
 その中で、東京からつくばまで徒歩で帰宅するという、体力的に逞しくもなく、年齢的に若くもない平凡な一般人なら、ためらう体験を、思い切ってやってみたことがあります。震災の数年前のことです。その結果、わかったことは、健康であれば、日常的にトレーニングをしていなくても2、30㎞は何とか歩けるということ。体験直後は、2度とやりたくないと思っても、しばらくするとまた歩きたくなるということ。しかも、一度経験した道は、2度目は短く感じるということ。「時は距離なり」、一定のペースで歩いていれば、時間が経てばゴールに着くということ。そして、何よりも、帰宅困難者になったときの最後の手段として、歩いてでも帰れるという安心感が得られること。
 さて、その安心感をよりどころに、震災の翌日3月12日快晴の中、JR松戸駅から牛久駅までのJR常磐線沿いの国道6号線を約30㎞歩いて、帰宅しました。11日の夜は、どう過ごしたかというと、たまたま仕事の関係で連絡が取れた東京都内にあるイベント関係の会社で、ほとんど一睡もせず夜を明かしました。そして分かったことは、寝不足で大勢の帰宅困難者の中を、自分のペースが保てないまま歩くと、たった数㎞で、足がつるということ。足がつると、いつもは6時間程度で歩けるのに、10時間以上もかかるということ。男性といえども、どこでもオシッコができるわけではないということ。ありがたかったことは、オリンピックのマラソン選手を応援するように、沿道で、「休んでいきませんか?」という看板をもって見ている人がいたこと。お言葉に甘えて、お茶とトイレをご馳走になりました。ご高齢の女性で、ご家族はまだ戻ってきていないとのことでした。何かお礼の印になるものはと考えて思いついたのは地震によるビルの揺れを再現する科学おもちゃ「ゆらゆら」。たまたま手帳に挟んで1個あったので、実演を交えて、お渡ししました。東日本大震災直後の最初の地震のサイエンスショーでしたが、なんと笑っていただけました。そして分かったことは、災害の直後でもサイエンスはショーとして成り立つということでした。

連絡先:防災科学技術研究所 納口恭明
電話:029-863-7753

 続いて、奥秋曜子先生のお料理教室です。
 さあ、Let’s try!

クイックブレッド

 こねない、発酵させない短時間に作れるパンです。

材料(12個分)
強力粉 270g
ベーキングパウダー 大さじ1
砂糖 大さじ2
無塩バター 60g
ひとつまみ
牛乳 約180ml
1/2個
◆フィリング
チョコレート・ウインナーなど 適量

<下ごしらえ>
・強力粉とベーキングパウダーは合わせてふるっておく。
・バターは1㎝角くらいに切って冷やしておく。
・牛乳と溶いた卵を合わせて1カップ(200ml)になるようにしておく。冷やしておく。
・チョコレートの場合は常温にし、細く(1~1.5㎝に)切っておく。
・オーブンは200℃に温めておく。
・オーブンの天板にオーブンペーパーを敷いておく。

<作り方>
①ふるった粉類を大き目のボウルに入れ、砂糖と塩を混ぜておく。←バターを溶かさないように。
②冷たいままのバターを①に入れ、カードやドレッジなどで粉をまぶしながら切るように混ぜる。
③牛乳と卵を合わせておいたものを②に加えこねる。手に生地がついてこなくなり、ひとつにまとまるようになるまで3分から5分こねる。←弾力が出るまで。
④こね終わった生地は12等分して丸め、乾かないようにラップか固く絞ったふきんなどをかけて10分~15分休ませる。←休ませたほうが生地が伸びやすく、形がきれいに仕上がる。
⑤休ませた生地をしずく形にし、平らにのばす。
⑥面積の大きいほうにチョコレートを置き、丸めてバターロールのような形に成形する。
⑦オーブンペーパーを敷いた天板に隙間を開けて並べ、200℃に温めておいたオーブンで20分で焼く。←巻き終わりが下になるように。

山視福協から

理事 角田 貴弘つのだ たかひろ

 まだまだ コロナの影響は出口が見えず、不安な日々が続いていますが、またまたここでほっこりする我が家の猫の話をします。
 前回はいろいろな猫用語の話をしました。ニャルソック・ニャンモナイト・クリームパン等など・・覚えておいででしょうか(笑)他にも残っているので紹介します。
 猫ドリル これは犬もしますが、ご飯を食べた後や寝起きに頭をプルプルっと回すしぐさ。結構なプルプルーと音がします。
 そして、いま生活必需品のマスク こちらもマスク猫という用語があります。八割れ柄はおでこからくっきり前髪が分かれたような柄の事ですが、マスク猫とは、覆面レスラーが被るマスクのような模様の猫の事。家のクろは、口元だけが開いているマスクをかぶっているマスク猫です。
 あと、これは猫用語ではないが、甘えるときにおなかを見せるへそ天ですが、うちのクろは進化し、頭が左、下半身は右。なんとも奇妙なポーズをとる。これを我が家ではひねり猫と呼んでいる。
 最近では、ネコノミクスという言葉が生まれている。猫に関する経済効果の事を言うらしい。確かに今、猫番組、猫の報道がとても多いのもそのせいであろうか。番組内では、保護猫活動も盛んに発信されている。今までは野良猫は厄介者・・・だったのに対し、保護し、不幸な命を増やさないように去勢・避妊をして、地域で見守る動きになっているようだ。
 うちの妻、猫博士も猫ボランティア活動を熱心に行っている。
 家の周りの猫を捕獲し、避妊・去勢している。そういった活動により手術してある猫は目印として片耳の先っちょを小さく三角にカット。まるで桜の花びらのようなので、さくら猫と呼ばれている。
 我が家の猫博士はそういった猫たちをその後も世話をしている。その他にもご存じの方も多いとは思うが、山梨県庁に住み着いているさくら猫たちのお世話ボランティアにも行っている。猫好きにもほどがある。
 我が家のさくら猫たちのお蔭で、うちのガレージは野良猫食堂となっている。食堂に来る猫は5、6匹いるが、中にはすごく懐いて知り合いのお宅に里親になってもらい、我が家から玉の輿に乗って贅沢三昧猫ライフを送っている猫もいる。
 今、うちの野良猫食堂常連のさくら猫の中にうちのクろにそっくりな柄の猫がいる。名前はオー次郎。
 自分の気分で来ては、玄関の網戸越しに ごはーーーーーーん、きたよーーーーーー、ごはーーーーんといった具合。しかもそれが早朝4:30の時も・・。このオー次郎、近所の猫仲間の食堂にも行くらしく、そこではデンジロウと呼ばれている。なんとも、世渡りの上手なものである。われわれ人間も、このオー次郎のように小さなことにとらわれず、たくましく生きていきたいものだ。

山視民協から

あはき法19条裁判は最高裁へ 公正な判決を求める署名に取り組む

副会長 伊東 一敏

 今号は、表題のことについてお伝えします。
 あはき法19条裁判は、平成医療学園が上告したことにより、最高裁に移り大詰めを迎えました。
 1 2015年に平成医療学園グループ(横浜・福島・大阪の医療専門学校と宝塚医療大学)は、晴眼あん摩マッサージ指圧師(あマ指師)養成課程の新設を申請しましたが、国は、あはき法の19条に照らして、不認定の処分にしました。学園側は、これを不服として、東京・仙台・大阪の地裁に訴訟を提起し、同年の9月から口頭弁論が始まりました。
 2 裁判の結果は、それぞれの地裁で国が勝訴し、学園が高裁に上告しましたが、各高裁とも、またも国の勝訴となりました。
 判決の理由は、1審・2審とも、学園が主張した19条は憲法22条に違反するということについて、これは憲法で判断するものではないこと。視障者は、今なお、あマ指師に依存しており19条は当分の間必要であることなど国の主張を認め、合理性のない身勝手な学園の言い分を退けました。
 そして、国が勝訴した大きな力になったのが、日本視覚障害者団体連合(日視連)・全日本視覚障害者協議会(全視協)・日本理療課教員連盟(理協連)など視障者関係16団体が団結し支援したことでした。毎回の裁判の傍聴や署名、かんぱなどに取り組みました。
 以上述べたことを踏まえ、日視連・全視協・理協連はそれぞれに、最高裁に公正な判決を求める署名に取り組み、勝訴を目指します。

「養成署名の主な内容」
 あはき法19条が制定されてから57年。その当時より視障者のあはきの状況は悪化しています。職業は、あマ指師に依存し、その選択の自由はありません。基礎年金が創設されていても生活できるものには程遠いものがあります。
 無免許者と柔整師の影響で生活は貧困状態です。最高裁は、大臣が関係団体や審議会の意見を聞いて行ったあマ指師学校養成施設非認定処分の取り消し請求を棄却してください。これは学園が国から受けた不認定の処分を取り消す請求をしたときに最高裁はそれを認めない判断をするということです。
 近い将来視障者の生活と職業が成り立つようにするために私たちは本会が加盟する全視協が作成した要請文によりあはき法19条を守る点字署名に取り組みます。

ことばのミニ解説

 まだ残暑が続きますが、季節はもう秋です。今月は、「お彼岸」について解説します。
 「お彼岸」の語源は、サンスクリット語(古代インド・アーリア語に属する言語)で、「パーラミタ」仏教用語で、「彼岸(パーラム)」「至る(イタ)」の2つの意味を持つ言葉だそうです。
 「此(し)岸(がん)」(こちら側の岸)、「彼岸」(あちら側の岸)私たちの住むこちらとあちらの間には生と死の世界を隔てる「三途の川」があり、生と死を分けるだけでなく、煩悩と悟り、俗世と来世を分けるものとされています。
 今年の秋の彼岸は9月20日~9月26日までで、「秋分の日」を中日とした前後3日を含む合計7日間です。秋分の日には、祖先を敬い、亡くなった人々をしのぶため、お墓参りをする習慣があります。お墓に備えるものといえば「おはぎ」です。これはその昔、おはぎに使われる砂糖が高級食材であったことや、小豆には小豆の色が赤いことから、邪気を払う効果があると考えられていたことが理由だそうです。コロナ禍でなかなか外出もままならない日々ですが、心穏やかにお彼岸を迎えたいですね。

うるおい俳句教室 越石 一彦 選評

埜村 和美
裏山は大きな虫籠子らの声
(評)裏山全体を大きな虫籠と捉えた作者のお手柄。子等の夏休みの一日を大きなスケールで切り取った。因みに、掲句の「虫籠」は「むしこ」と読む。五・七・五が俳句の原則であるため。よって「大き虫籠」とあれば「むしかご」と読むことになる。

花鉢を洗い清めて夏終わる
(評)掲句のキーワードは中七の「清めて」。ただ洗っただけではない。清めたのだ。季節の節目節目を大切にしている人であることがよくわかる。これから訪れる秋の清々しさまでが想像できる余情豊かな一句だ。

石井 迪男
熱戦の汗と涙に沸く五輪
(評)コロナ禍で行われた夏のオリンピック。いざ始まればコロナなど忘れて応援することに。アスリートの熱い思いが確かに伝わってくる。因みに掲句、「五輪」だけでは季語にはならないが、「汗」は立派な夏の季語となる。

山したたる人の嘆きの地に満ちて
(評)テーマは「自然と人間」。句柄の大きい、かつ余韻の深い一句となった。「山滴る」と上五に大いなる自然を置き、中七、下五で下界に嘆く人間を一気に詠みきった。コロナ禍を詠んだ句ではなく、「人の嘆き」と抽象化させたことが成功した要因。

小川 賢治
雲湧いて雨の予感の昼下がり
(評)温暖化の影響か、各地区で歴史的な大雨による災害が報告されている。「通り雨」と呼ばれた日本の夏の風流な雨は最近少なく、現在は降ればどしゃ降りの状態だ。さて掲句、夏の通り雨の前兆をリアルに表現したのだが季語がないのが残念。上五を「峰雲や」「雲の峰」等とすると入道雲のことで夏の季語となる。

秋浅し暦の中の昼下がり
(評)立秋は過ぎたものの厳しい残暑が続いている。「暦の中だけだが、秋の訪れを一人静かに味わっている」という作者の気持ちがよくわかる。俳句に親しんでいる人ならではの一句だ。「秋浅し」と置いた季語が的確。

小林 文雄
蚊にやられなんとも言えぬいたがゆさ
(評)中七の「なんとも言えぬ」という表現がなんとも言えぬ味わいを醸し出している。痒いし、掻けば痛いし、刺されたことを思い出して納得している読者も多いはず。もしかしたら実際にまた痒くなって掻いている人も。

止まらない悔し涙の夏季五輪
(評)東京五輪、アスリートの活躍はコロナ禍であることを忘れさせてくれるほどの感動を与えてくれた。掲句はそんなオリンピックの勝者ではなく敗者に焦点を当てた一句。確かに金メダル以外はすべてが敗者となる勝負の世界。この悔し涙がアスリートの、そして観客一人ひとりの明日へと向かう活力となっていく。

相沢 幸雄
高校野球雨が我らの楽しみ奪う
(評)今年の高校野球は雨で順延となった試合が史上最も多かったとのこと。これもまた温暖化の一環だろうか。「今日もまた順延か」と、高校野球ファンの悲しみを代弁している一句。

神奈川の親戚から届く梨一箱
(評)俳句の材料は日常の中に溢れているというが、掲句はまさにさりげない日常俳句。とくに「神奈川」が大変リアルであり、嘘偽りのない一句であることがよくわかる。真実の俳句は説得力がある。

中牧 洋子
終戦日夾竹桃と青空と
(評)掲句には動詞や修飾語が一つもない。三つの名詞がただ並列されているだけ。俳句は省略の文学であり、これでよい。この並んだ三つの名詞から読者それぞれの終戦日を想像してほしいという作者からのメッセージということ。因みに、広島原爆のあと、最初に花開いたというのが夾竹桃だ。花言葉は「油断大敵」「用心」。作者は単に名詞を三つ並べただけではない。

庭先のあけび諸手に重く受く
(評)「諸手に」という表現がアケビの立派さを物語っている。アケビを手にした瞬間の作者の感慨が伝わってくる。この季節、子供の頃はよく裏山でアケビやザクロを口にしたものだが、最近は自然のアケビやザクロを目にすることも少なくなった。

伊東 一敏
父母が帰りしお盆たちまちに
(評)先日迎え火を焚いたばかりなのに、今日は既に送り火。家族と共に過ごすお盆の過ぎるのがなんと早いことか。全く同感だ。ご先祖様に少しでも遅く帰っていただこうと茄子の牛の足(割り箸)を短くして、お経を唱えるお坊さんが不思議がっていた頃を思い出す。

夏舞台ドラマ生み出す球児たち
(評)熱心な高校野球ファンがここにも一人。高校野球はまさにシナリオのないドラマ。コロナ禍で参加できなかった球児たちのドラマも決して忘れてはならないだろう。

「総評」

オリンピック、パラリンピックも終り、いつのまにか秋の気配を感じるようになりました。未だコロナ禍ではありますが、皆さんの夏の終りの会心の一句、大変楽しく拝見しました。借り物の言葉等ではなく、自分自身の言葉、表現を以って皆さん作句しており、俳句の持つ力を改めて実感したところです。

さて、今月のポイントとしては
・大きなスケールで詠む  ・余情豊かに
・抽象化と句柄      ・季感と季語
・焦点を変える      ・真実の俳句
・名詞だけの句      ・同感を呼ぶ

等がありました。ぜひ参考にしてみてください。

次回は十月。皆さんの個性的な表現で秋本番を一句にしてみてください。楽しみにしています。

「ひぐらしや遠き記憶の万華鏡」 一彦

それでは、25日締め切り厳守でご投句をお待ちしております。

暮らしのヒント

今月の暮らしのヒントは、「食生活改善のすすめ」です。

食生活改善のポイントです。

① 朝食は必ず食べましょう
前日の夕食が遅かったためなどにより、朝食を抜いてしまう人も多くいると思いますが、朝食は体を目覚めさせ、生活リズムを整える働きがあります。必ず食べるようにしましょう。脳のエネルギー源になる炭水化物(ごはんやパンなど)は必須。一緒にたんぱく質(肉・魚・卵など)も食べると体温が上昇し、代謝もアップします。

② 野菜を積極的にとりましょう。
野菜を日頃からとることは、肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病の予防にもつながります。そのためにも1日350g以上食べましょう。彩りを意識して多くの種類の野菜にしましょう。生のままでは量が多いため、温野菜にする、ミキサーでスムージーやジュースにするなどの工夫をしましょう。

③ 塩分は控えめに
塩分のとりすぎは高血圧、脳梗塞、心筋梗塞、胃がんなどを引き起こすリスクが高まります。ソースやしょうゆなどは「かける」より「つける」、こしょうなどの香辛料や、酢やレモンなどの酸味を利用して味に変化をつけるなど、上手に塩分を減らしましょう。

④ 糖質&脂質は控えめに
糖質や脂質のとりすぎは、肥満、糖尿病、脂質異常症などを引き起こすリスクが高まります。糖質&脂質の塊ともいえる甘いお菓子やスナック菓子はなるべく控え、食べる場合はあらかじめ量を決め、小皿に出すなど食べ過ぎないように工夫をしましょう。
血液中の脂質であるコレステロールや中性脂肪は、細胞の原料やエネルギー源など、体に不可欠なものですが、バランスが崩れると動脈硬化のリスクが高まります。血液をサラサラにする、イワシなどの青魚を積極的にとりましょう。

引用:政府広報オンライン

新しい図書の紹介

◎デイジー図書

9-1

田丸 雅智まさとも 著 5:03
おとぎカンパニー 妖怪編

内容 雪女が営む美容クリニックに、ぬりかべ代行サービスって一体…!?河童や座敷童子、かまいたちなどおなじみの妖怪たちが現代社会を舞台に大活躍!怪しさ満点の田丸ワールドへようこそ!スキマ時間にピッタリなショートショート集。
(音訳者:武藤紀子)

9-2

菅原すがわら 圭 著 5:46
50歳からの人生ゆるゆる計画

内容 人生100年時代、50歳はリスタートする最高のタイミング。「わくわく・ときめき」をキーワードに、自分らしい、充実した生き方を選ぶための「働き方改革」の始め方や人間関係のリセット&メンテナンス等を紹介する。
(音訳者:山村元子)

9-3

染谷 果子そめや かこ / 萩原 弓佳はぎわら ゆか 著 3:33
リバース

内容 視点を変えると意外な真実が見えてくる!1話5分で読める17話のショートストーリーには、対となる「other side story(もうひとつの物語)」があり…。もう一度読み返したくなる、ふたつでひとつの物語。
(音訳者:田中美智子)

9-4

養老 孟司 他著 7:52
がんから始まる生き方

内容 柏木博、中川恵一、養老孟司の3人が、患者・治療者・助言者というそれぞれの立場で、医者と患者の未成熟さから日本人の死生観までを大談義。がんのタブー視をやめ、患者の生き方を大胆に提案する、類のないがん体験指南書。
(音訳者:影山睦子)

9-5

エブリスタ 編 3:54
5分後に君とまた会えるラスト

内容 出会いと別れ、そして再会-。「百段階段」「ブルームーンの夜に」「虹色の抱擁」など、募る想いを描いた超短編小説10作を収録。
(音訳者 内藤文子)

9-6

藤白ふじしろ 圭 著 3:43
スマホに届いた怖い話

内容 戦慄の足音(着信)は、学校に、職場に、リビングに、寝室に、穏やかな日常を切り裂いて、突如やってくる。「意味が分かると怖い話」の著者・藤白 圭がチャット形式でおくるホラー短編集。
(音訳者 田中美智子)

9-7

吉田 悠軌ゆうき 著 4:34
日めくり怪談

内容 祖父が死の前夜にかぶったお面、とあるキャンプ場で繰り返される惨劇、子どもの頃に現れたずぶ濡れの母子の正体、大人になる前に死ぬと予言された少女を救った秘策…。1話5分で読める短い怪談、全62話を収録する。
(音訳者 名取芳武)

9-8

本城 雅人ほんじょう まさと 著 11:20
終わりの歌が聴こえる

内容 コカイン所持で逮捕された男の暴露によって、19年前の事故を、殺人事件として再捜査することになった。当時人気絶頂のさなか、ホテルの部屋で死体となって発見されたギタリスト・鈴村竜之介(すずむらりゅうのすけ)。時を経て、その被疑者に浮上したのは、鈴村と同じバンドの元メンバーで、今はソロとしてブレイクしている木宮保(きみや たもつ)だった。事故死か、殺人か、それとも――?
(音訳者 原野由美子)

9-9

眉村 たく 著 10:10
静かな終末

内容 やさしい口当たりと驚きの後味  最後に一篇、いかがですか?初収録作品多数、日本SFの巨匠の知られざる傑作集。大きな戦争が起きて、どうやら世界は終わるらしい。  しかし、そんなニュースは流れない。戦争の噂はデマだったのだろうか……。不気味な“日常”を描いた表題作ほか、  ムダを省き効率化を突きつめた企業の行く末「ムダを消せ!」、など、未収録作品と未文庫化作品を多数収録。
(音訳者:横内藤子)

9-10

伊吹 有喜ゆき 著 8:05
今はちょっと、ついてないだけ

内容 自然写真家として人気を博したのち、全てを失った男。だがある日、カメラを構える喜びを思い出す。やり直そうと上京して住み始めたシェアハウスには、同じように人生に敗れた者たちが集まり…。

9-11

貫井 徳郎 著 8:44
微笑む人

内容 エリート銀行員が、意外な理由で妻子を殺害した。世間を騒がせたこの事件に興味を持った小説家の「私」は、ノンフィクションとしてまとめるべく関係者に取材を始めるが…。

9-12

宮尾 登美子 著 5:09
つむぎの糸

内容 土佐の女性として凛と気を張って生きてきた著者。色濃くよみがえる古里の記憶の中に宮尾文学の原点がある―。高知新聞創刊105周年・菊池寛賞受賞記念出版。

9-13

山田 たけし 著 6:33
返り咲き三左さんざ

内容 東海の小藩・笛木ふえきの元御花畑役おはなばたけやく、峠三左衛門に江戸再出仕の命が下る。江戸で三左を迎えたのは意外な人物で、若君の悪い噂も聞かされる。そんな折、不敬ありと老中より笛木に叱責が。やがて幕閣の深謀が浮かび上がり…。
以上、県立図書館委託図書です。

9-14

清水 孝幸たかゆき 著 3:57
定年が楽しみになる! オヤジの地域デビュー

内容 定年後、毎日どこに行き、何をすればいいのか…。仕事ばかりしてきて、近所に知り合いもいないオジサン記者が、地域で仲間と居場所をつくろうと、様々なことに挑戦する奮闘記。

9-15

倉持 三郎 著 7:06
トマス=ハーディ 人と思想152

内容 19世紀から20世紀に活躍したイギリスの小説家・詩人トマス=ハーディ。自然や弱者への愛情を描いた作品で知られる彼の生涯と思想について解説する。

9-16

岩元 巌いわもと いわお 著 8:12
シオドア=ドライサー 人と思想154

内容 貧しい移民の子でありながら、アメリカを代表する作家となったシオドア=ドライサー。もっともアメリカ的な小説家であった彼の生涯と作品を紹介する。

9-17

吉田 廸子みちこ 著 8:01
フーコー 人と思想158

内容 哲学者ミシェル=フーコーの生涯と時代背景、数々の知的交流を紹介するとともに、彼が投げかけた哲学的諸問題とその変遷をたどる。

9-18

今村 仁司ひとし / 栗原 ひとし 著 7:27
トニー=モリスン 人と思想159

内容 白人支配の下で「見えない存在」であったアメリカの黒人を描いた作家トニー=モリスン。その思想をアフリカ系アメリカ人の歴史と文化を背景に解明する。

9-19

星野 慎一 / 小磯 まさし 著 8:39
リルケ 人と思想161

内容 現代の人間と事物の存在内容を根底から問い、歌った詩人リルケ。愛や孤独の詩人として愛される彼が、いかにして作品を生み出したかを解説する。

9-20

八島やしま 雅彦 著 7:38
トルストイ 人と思想162

内容 時代の風潮や権威に反発し、絶対的な自由、人生の意味を追い求めたロシアの文豪トルストイ。彼が何を考え、どのような生涯を送ったのかを解説する。

9-21

森 祖道そどう / 浪花 宣明なにわ せんみょう 著 9:04
ミリンダ王 人と思想163

内容 紀元前2世紀、ギリシャ人のミリンダ王と仏教教団の指導者ナーガセーナが行なった対話討論。2人の伝記とともに、対論の教理思想などを解説する。

9-22

井上 まさし 著 6:35
アルベール=カミュ 人と思想167

内容 『異邦人』の作者であり、46歳で亡くなったアルベール=カミュ。彼の生涯と作品に切り込み、現代人としてカミュを読むことの意味とその魅力をさぐる。
以上、厚生労働省委託図書です。

◎貸出おすすめデイジー図書

9月は防災月間です。いつ起こるかわからない自然災害。日頃の心構えが大事ですね。今月は自然災害がテーマの本をご紹介します。

S9-1

小松 左京 原作・吉高 寿男よしたか としお ノベライズ 7:53
日本にほん沈没2020

内容 東京オリンピック直後の日本で大地震が発生。絶望の際で懸命に生き抜こうと足掻く家族に未来はあるのか?ごく普通の家族を通じて描かれた、新たな日本沈没。話題のアニメーションを完全ノベライズ。
(他館複製図書)

S9-2

石黒 耀いしぐろ あきら 著 15:47
富士覚醒

内容 富士山の地下で、怪しげな低周波地震が頻発。そしてついに噴火する富士山。被災地・御殿場市の住民を救うことはできるのか?最新の科学データに基づく、地変シミュレーション小説。
(他館複製図書)

S9-3

三浦 綾子 著 11:32
泥流地帯

内容 大正15年5月、十勝岳大噴火。家も学校も恋も夢も泥流が一気に押し流す。懸命に生きる兄弟を通して人生の試練とは何かを問う。
(他館複製図書)

S9-4

出久根 達郎 著 7:32
大江戸ぐらり 安政大地震人情ばなし

内容 舞台は幕末の江戸。商家の箱入り娘、おようは、安政大地震で行方がわからなくなった父母や祖母、そして座敷牢に入っていた叔父の消息を探す。混乱に乗じて泥棒や人さらいが跋扈するなか、人の情けに支えられたおようはお家の再建を目指し立ち上がる―震災と復興下の江戸に織りなす町人たちの人間模様を、味わい深い筆致で描いた心に沁みる時代小説。
(他館複製図書)

S9-5

重松 清 著 5:31
また次の春へ

内容 小学3年生、母を亡くした夜に父がつくってくれた”わが家”のトン汁を、避難所の炊き出しでつくった僕。東京でもどかしい思いを抱え、2カ月後に縁のあった被災地を訪れた主婦マチ子さん。あの日に同級生を喪った高校1年生の早苗さん…。厄災で断ち切られたもの。それでもまた巡り来るもの―。未曽有の被害をもたらした大震災を巡り、それぞれの位置から、再生への光と家族を描いた短篇集。
(他館複製図書)

◎点字図書

9-1

神家 正成かみや まさなり 著 全8巻
赤い白球

内容 1939年、日韓併合時代の夏。平壌へいじょう一中の朴竜雅ぱくよんは吉永竜弘よしなが たつひろは甲子園出場を目指し、野球に夢中だった。2人はその後、別々に軍人の道を歩み、「特攻作戦」で再会するが…。
(点訳者:谷戸政枝)

9-2

黒野 伸一 著 全4巻
グリーズランド 1

内容 記憶をなくした一人の少女が、異世界に迷い込んだ。そこは、貧困・差別・犯罪などがはびこる灰色の世界、グリーズランド。少女は母の行方を追うが…。過酷なサバイバルを描く異世界ファンタジー第1弾。
(点訳者:池水和子)

9-3

赤川 次郎 著 全2巻
砂に書いた名前

内容 大学生の丈二じょうじは、ガールフレンドの朋子ともこが父親と暮らす離島の別荘を訪れた。美しい砂浜、やさしい朋子と父親。しかし、夜になると父親の態度が急変し…。表題作ほか全4作を収録。
(点訳者:上野元子)

9-4

行成 薫ゆきなり かおる 著 全4巻
名も無き世界のエンドロール

内容 俺とマコトは小学校時代からの腐れ縁だ。マコトは昔からドッキリを仕掛けるのが生き甲斐で、社長となった今も変わらない。そんなヤツが、史上最大の「プロポーズ大作戦」を実行すると言い出して…。
(点訳者:一瀬寿美子)

9-5

本間 美加子 著 全8巻
日本の365日を愛おしむ

内容 1年365日、それぞれにちなむ年中行事や記念日、季節のうつろいをあらわす言葉などを、やさしいイラストとともに紹介。暮らしに彩りを添える花鳥風月や、旬の食材も取り上げる。
(点訳者:萩原敏美)

9-6

志村 けん 著 全4巻
変なおじさん(完全版)

内容 「変なおじさん」(1998年刊)と「変なおじさんリタ~ンズ」(2000年刊)の改題,合本がっぽん
(点訳者:清水みち子・坂本みつ子)

9-7

高橋 真理子 著 全1巻
星空を届けたい

内容 プラネタリウムを持って、病院や被災地へ!目が見えない人や長期入院で外出ができない子どもたちにも星空を届けようと、移動式プラネタリウムを持って全国をまわる著者が、その活動や思いを語る。
(点訳者:中澤京子)

9-8

小野 一起かずき 著 全5巻
よこどり

内容 君の手柄は、すべて私の手柄だ。そして私の失敗は、すべて君のせいにする。心配する必要はない。君も、君の部下に同じようにやればいい。それが銀行だ-。舞台はメガバンク。広報部長が主人公のリアルな銀行小説。
(点訳者:深澤みどり)

9-9

志村 祥瑚しょうご / 石井 遼介著 全2巻
悩みにふりまわされてしんどいあなたへ

内容 「思い込み」に気づくと、「悩みにとらわれない人生」への道が開く。精神医学・認知行動療法「ACT」をもとにしたメンタルトレーニングを解説。

9-10

土橋 卓也 監修 全2巻
シニアの高血圧

内容 高血圧対策の基本は、何歳になっても変わりません。しかし、私たちの体は年齢とともに少しずつ変化していくので、それに合わせた「見直し」が必要です。2019年版ガイドラインの新しい治療目標に対応。

9-11

谷本 道哉たにもと みちや 著 全1巻
超ラジオ体操

内容 「超ラジオ体操」で快適な体を手に入れよう! ラジオ体操に少し手を加えて、より効果を上げた「超ラジオ体操」のやり方を紹介する。さらに快適な体をつくるストレッチなども掲載。

9-12

長山 靖生やすお 著 全3巻
恥ずかしながら、詩歌が好きです

内容 評論家として数々の受賞歴もある著者が、ついに詩歌好きをカミングアウト。近現代詩歌を時代順に引きながら、恋愛、師弟愛から妬みと友情と近親憎悪、食い様、飲み様、死に様まで、詩人たちの実人生とともにしみじみと味わう。

9-13

松谷 みよ子 文 全1巻
てんじつきさわるえほん いない いない ばあ

内容 いないいないばあ。にゃあにゃが、いないいない…ばあ。くまちゃんが、いないいない…ばあ。こんどはだれだろ。ねずみさんがでてきて、いないいない…ばあ。見えない人も見える人も楽しめるよう、点字と隆起印刷を施した絵本。

9-14

村山 純子じゅんこ 著 全1巻
さわるめいろ 3

内容 点字の線をさわって楽しむ11種類の迷路を、簡単なものから難しいものまで順を追って収録。見えない人も見える人も楽しめるよう、点字と隆起印刷を施した絵本。

9-15

メネサ・コティン 著 全1巻
くろはおうさま

内容 目の見えない子が感じている豊かな“色”の世界を、真っ黒な紙に銀色のインクと点字風の文字で書かれた文章、光沢のある透明なインクのレリーフによるイラストで伝える、美しい絵本。
以上、県立図書館委託図書です。

◎点字雑誌

厚生労働省 委託 1冊
点字厚生 第286号

◎貸出おすすめデイジー雑誌

朝日新聞社 各1枚
朝日俳壇・歌壇 7月号

今月のおすすめ雑誌は「月刊誌 朝日俳壇・歌壇」です。収録時間は、約10時間です。
最新号:2021年7月号
「朝日歌壇」は、明治43年(1910年)、石川啄木を選者として始まりました。大正時代に大阪では松瀬青々(マツセセイセイ)、東京では高浜虚子が選者となり、「朝日俳壇」の名で掲載されるようになりました。両欄とも1970年(昭和45年)から、代表的歌人・俳人4人がそれぞれの視点で投稿から秀作を選び、解釈や評価を加える構成となっています。短歌・俳句そのものの味わいを楽しむほかに、選者の選び方や評が、読者自身の解釈や創作の助けとなります。あなたも挑戦してみてはいかがでしょうか。お申込みお待ちしています。

また、テープ図書の貸出は、来年令和4年3月31日をもって終了となります。利用者の皆様には、カセットデッキからCD図書再生機への移行準備をお願いします。プレクストークの入手困難な方は貸出係(055-223-1113)までご相談ください。

≪用具部からのお知らせ≫

まずは、プレクストーク製品についてのお知らせです。
シナノケンシ株式会社は、2021年9月1日に「半導体供給不足による、プレクストーク製品への影響について」というお知らせを発表しました。「昨今の世界的な半導体供給不足の影響を避けられない状況」として、特に卓上型のプレクストークの生産・出荷に大きな影響が出ています。
まず、PTN3(再生専用機)については、「生産は停止し、在庫限りの出荷」となっているようです。生産再開の際は、改めて案内が出されるとのことです。
PTR3(録音再生機)については、「生産は継続しておりますが、今後、一時生産停止の懸念もあり得ます。」とのことです。
なお、携帯型プレクストーク・リンクポケットについては生産は継続しており、今のところ影響は受けていないそうです。
以上のような状況ですので、今後の状況によっては、プレクストークPTN3及びPTR3についてお取り寄せが難しくなる可能性があります。プレクストークの給付申請やご購入を考えている方は、なるべく早めのご相談をお願いします。

次は、あると便利な調理器具のご紹介です。
1点目は、「水切りおたま」です。通常のお玉としても使えますが、ヘッド(すくう部分)の一部に数か所穴があいているので、お玉を柄の方に傾けると、中の水を切ることができます。ゆでた食材をすくう時、お鍋料理やお味噌汁などで具材だけ取りたい時に便利です。お味噌をヘッドに入れれば味噌溶きにも使えます。
柄の裏側に突起があるので、ヘッド部分を浮かせた状態で調理台に置くことができます。
ヘッドはナイロン製で色は黒、柄はステンレス製で色はシルバーです。柄の先には、フックにかけられるように穴が開いています。ただし、持ち手の部分にグリップなどはついていませんので、熱い鍋の中に置いたままにしておくと、柄の部分が熱を持つ場合があります。ご注意ください。価格は、2,160円です。

商品仕様
•大きさ:(全長)28×(幅)8.5×(高さ)8.5cm
•重さ:78g
•材質:ヘッド:ナイロン(ガラス繊維入り)
    柄の部分:ステンレス
•耐熱温度:250度
•メーカー:オークス株式会社
※食洗機が使用できます(耐熱温度190度)

2点目は、「ゆびさきトング」です。小さなバナナを逆さにしたような形の、ステンレス製のトングです。手の平にフィットする小さめサイズで、細かい作業がしやすいです。特許取得の特殊な加工でやわらかなバネ性があり、自分の指でつかむ感覚で食材をつかむことができます。下ごしらえからお皿への盛り付けまで、様々な場面で活躍します。価格は、2,000円です。

商品仕様
•大きさ:(全長)14.7×(幅)4.5cm
•重さ:55g
•材質:ステンレス(クロム18%)
•メーカー:オークス株式会社
※食器洗い乾燥機使用可。

以上、今月のおすすめ商品の紹介でした。2点ともお取り寄せ商品となります。お問い合わせ・ご注文は、電話055-223-1113(貸出・用具専用電話)まで、お願いします。