広報誌「うるおい」(拡大版)第357号 2019年12月20日発行
目次 山梨ライトハウスから皆さんへ:山視福協から:山視民協から:ことばのミニ解説:うるおい俳句教室:暮らしのヒント:用具部からのお知らせ
新しい図書の紹介 デイジー図書:テキストデイジー図書:テキストデイジー:貸出おすすめ図書:一般CD:一般CD:貸出おすすめ図書:カセットテープ図書:点字図書:デイジー雑誌:一般CD雑誌:点字雑誌
ライトハウスから皆さんへ
全国視覚障害者情報提供施設大会(栃木大会)へ参加して
盲人福祉センター 横森和子・細川純子
うるおい読者の皆様、こんにちは。去る10月3日(木)~4日(金)宇都宮市で開催された「全国視覚障害者情報提供施設大会(栃木大会)」の概要をお知らせします。
「視覚障害者等の読書環境の画期的な法的整備に基づき、サピエを柱とする情報提供サービスの将来像を展望する」をテーマに全国から180施設、約200人が集まりました。
一日目の全体会では、「視覚障害者等の情報保障の到達点と課題~法律・施策の動きと全視情協の取り組みについて」基調報告がありました。続いて、第1分科会では、「サピエの将来像を展望する」というテーマでシンポジウムが行われました。発表者は、日本視覚障害者団体連合(旧 日本盲人団体連合)、弱視者問題研究会、東京都盲ろう者支援センター、筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター、国立国会図書館関西館からの代表や専門家でした。
第2分科会は「利用者のニーズに根差した点字資料の提供について考える」、第3分科会は「音声デイジー図書の品質の維持・向上と職員の役割について」というテーマで研修が行われました。
二日目は、「サピエと点字図書館の利用対象者の拡大を目指して」をテーマにブロック別意見交換会。その後、大会式典、シンポジウムと続き、閉会となりました。メーカー13社による機器展示会も同時開催されました。
著作権法改正、読書バリアフリー法成立により、視覚障害者等をとりまく法整備が進みました。これらの法律に則り、利用者の皆さんへのサービスをますます充実させていきたいと改めて考える大会でした。
次に今月は、「白い杖福祉の集い」の席上にて表彰された「生活体験文 一般の部」の優秀作品三編をご紹介します。
「目が見えなくても本が読める」
阿部 美恵子
中心視力が失われてもっとも困ったのは、本が読めなくなったことだった。無芸大食の私の楽しみは、幼い頃から本しかなかったからだ。そのことを話すと、主治医のT先生から、点字の勉強を薦められた。点字というものがあるのは知っていたが、こんな年齢で習得できるものなのか?半信半疑だったものの、とにかく試してみようと思った。六十六歳の時だった。
「大丈夫です!誰でも読めるようになります!」K先生の絶対的自信に「あ、誰でもできるのね。それなら私だって」という気にさせられ、清音、濁音、半濁音を終えたところで教本をすっ飛ばして、「私、小説を読みます」と無謀にも宣言。初めて点字本を借り受けた。その短い中編に一カ月かかった。初めて点字本を読了した喜びよりは、こんな短いものにこんな時間がかかるのかと、暗澹たる思いのほうが強かった。こんなんじゃあ、年間十冊くらいしか読めないじゃないか。それからはひたすらスピードアップの毎日が続いた。家事もおろそかに毎日読んでいると、なんとか満足できるほどの速さにはなった。それでも時々「あれ、これ何だろう、わかんないよ」とつぶやくことがあり、そばの夫から「それ、英字じゃないの?」と助け舟を出される。英字の前で私がいつもそう言っているのを聞いているらしい。
昔からの友人たちは、目が見えなくなったのを気の毒がってくれるが、ある日、一人の友人がこう言ってくれた。私が点字を始めたと話した時のことだ。「あなたにはこれから新しい世界が広がるのね。素敵なことだね」と。その言葉をよく思い出す。そうなのだ。失うだけの人生なんてないのだ。なにかを失うかもしれないけれど、他の新しいなにかを得ているのだ。そう考えると、この先やって来るものへの期待感が膨らむ。
現在は視覚障害者のためのPCを習っている。デジタル・ネイティブではない私には、少々面倒なことも多いが、でも社会と繋がるためにはPCは不可欠なツールだと思う。点字と同じく、K先生が毎週甲府から来てくださっているが、覚えの悪い私に根気良いのがありがたい。
最近は点字だけでなく、デイジーを利用するようにもなった。小説は点字で、エッセイやノンフィクションはデイジーで、と使いわけができるのはこれまでとは違う本の楽しみ方である。両方を利用しているとつくづく、点訳・音訳ボランティアの方々への感謝でいっぱいになる。目が見えなくても本が読めるのは、まったくその方々のおかげだからである。
あたしはみーちゃん
中牧 洋子
あたしはみーちゃん。いつ、どこで生まれたのかも知らない元野良猫。数匹の子猫と食べものを探してこの屋敷に迷い込んだ時、偶然庭に出てきたじーじに拾われ、それ以来、あたしはこの家の住人になった。
翌日、東京から帰ってきたばーばは「なぜ盲導犬はダメで猫はいいの?」とあまり歓迎されなかったけど、今にも倒れそうな小さなあたしを、こわごわ手のひらに乗せているうちに母性本能が目覚めたらしく、それ以来文字通り手探りであたしを世話してくれた。全盲夫婦の家に片目の見えない猫がきたのも何かの縁だとじーじは言ったが、ばーばは、親友が自分の死を予感して代わりにあたしを引き合わせてくれたのかもしれないと、二人とも本当の孫のようにかわいがってくれた。3年前の11月だった。ばーばは、ヘルパーさんとタクシーであたしを動物病院に連れて行き、検査してもらった。とても怖かった。あたしはシャム猫と何かの混血で、目やにに覆われた左目は閉じたまま光に反応しなかったが、右の目はトルコ石のようにパッチリと青く澄んでおり、薄いベージュの毛並みも艶やかだった。
生後2か月程の雌で体重は1.2キロ、来春不妊手術をすることになり、まだ名前がなかったので、先生が「中牧みーちゃん」と診察券に書いてくれた。あたしは首に鈴をつけられ、チリチリ鳴らしながら家中を歩き回ったり、そこいらでごろりと寝ころんだりして、夜も昼も自由気ままに遊んでいるが、時折思いがけない災難がふりかかってくる。それは、二人とも見えない上にじーじは少し耳が遠いので、あたしが足元にいるのを知らずにドアを閉めてしまったり、床や畳に寝ているあたしの長いしっぽや足を踏んだりすること。ばーばも時々踏みそうになるけど、あたしが気配を感じて「にゃあ」というので、あやうく踏みつぶされずにすんでいる。いつかは少し開いていた押し入れで遊んでいて、そのまま眠ってしまい半日もあちこち探され、あたしも閉められた戸を開けられず、やっとかすかに聞こえた鈴の音をたよりにばーばに助けだされたこともあった。お風呂場やトイレ、ベランダなど災難はどこで起きるかわからない。そんな時、ばーばは、あたしを抱きしめて「みーちゃんごめんね。寂しかったね」といって丸い背中を撫でてくれる。そしてお詫びに大好きなおやつを二つ三つ。じーじは夕方あたしを抱っこして門の外に出て、時折通り過ぎる車を見せてくれる。最初の頃は怖くてじーじの胸にしがみついたが、最近はしっぽを振って楽しんでいるが、好物のおやつやカニ風味かまぼこを食べ過ぎてか4キロを超えたので、じーじも長くは抱っこしていられないらしい。ごはんの時は、じーじの椅子の上で刺身やカニカマをもらうのを待っている。お腹いっぱいになるとふらふらと遊びに行くといっても家の中だけ。外には同じような野良ちゃんもいるけど3回も噛みつかれた怖いボス猫がいるので、網戸の中から庭で遊んでいる猫たちを眺めるだけ。二人ともそれを見るとかわいそうだというけれど、あたしは二人に十分かわいがられてとても幸せ。でも、時々爪を切ったり蚤やダニ除けの薬やワクチンをしに来る先生は怖いから、姿を見ると全力で逃げる。これが二人の一番の悩みらしいが、あたしはよその人が苦手なのである。
というわけで、みーちゃんがわが家に来てからもうすぐ3年になる。動物と言えば若い頃、手乗りのセキセイインコを飼っていたくらいで、動物には縁がなかった。横浜の盲導犬センターにも行ったことがあるが、やはり私には無理だと思った。
それがいきなり猫!それも後期高齢者に入った私たちが、子猫を飼い続けることができるかどうかあやしいものである。しかし、やってみれば本当にかわいい。夜中にお腹が空くと、布団の下に隠してあるおやつの前に座り、まずは私の顔をひげでそっと撫で寝たふりをしていると前足で攻撃、それでも起きないと4キロの体がいきなり胸やお腹に飛び乗って来る。満足すると背中をぴったり寄せて毛ずくろいしたり、しまいに寝込んでしまう。私のところで足りないと夫の部屋でおねだりする。朝起きて夜中にいくつずつおやつをあげたか数えると、小袋10個くらい食べている。だからカリカリやレトルトのご飯はあまり食べなくなった。でも、いつまで一緒にいられるかわからないので、病気を心配しつつもつい甘やかしてしまう。前足を立てしっぽをくるりと前足に添わせて座っている姿は、まるで置物のよう。左目は半分程開いて茶色の瞳がのぞいているそうだ。みーちゃんのお陰で夫婦の会話も増え、否応なしに体を動かすことも多くなった。この上は、みーちゃん共々健康で少しでも長く一緒に暮らしたいと願っている。
プレクストークのこと
宮下 明子
私は、読書が子どものころから好きです。学校で、みんなとあまり仲良くなれなかったので、図書室に入り浸っていました。本が友だちでした。乱視と近視があったのですが、小さい字の本も読んでいました。
結婚して、娘が生まれて、娘は弱視で大きな字しか読めません。本を苦手としています。親としては本に興味を持ってほしかったけど、私は今は光しか分からないくらい目が見えません。それでも、いくつかの絵本は娘に合わせて見せていました。自分で作ったお話で「おてて絵本」もやっていました。娘が大きくなって、絵本に興味を持たなくなったので、本に興味をもってほしくて少しずつプレクストークで本を聞かせることにしました。
飽きっぽい娘が、『ハイジ』はすごく興味を持って聞いていて、山のことやヤギのことを知って驚いていました。本では、とても詳しく説明があるので分かることが多いようなのです。『赤毛のアン』も、娘はとても気に入って何度も借りました。主人公のアンが友だちの妹を看病するシーンでは、「すごいね、そんな知識があったからできたんだね。私だったらできないよ」と言うので、「友だちが病気だったら看病してあげるでしょう」などと話し合いました。日本の昔話もたくさん知りました。
私にとってプレクストークは、人の声で読んでいるものを聞くということが、最初は慣れなかったのですが、だんだん慣れて本が読めるようになって楽しいと感じました。本を読むことなんてあきらめていたので、できないことができるようになった嬉しさがありました。昔は自殺を考えたこともあったけど、今は、本で生きることが楽しいです。
プレクストークでレシピを聞いてヒントをもらって、娘と一緒に料理を作ることもあります。この間は、簡単アレンジのフレンチトーストを作りました。結構おいしくできました。娘もとてもよく食べていました。自分で作るとまた違うようです。
本は私に、「もうちょっとがんばれるかな」とか「こんな考え方もあるんだ」と気づかせてくれます。視覚障害があって、子育てしていて、大変なこともあるけれど、本を読むとちょっと前向きになれます。本当の話もあるし、フィクションであっても、本の中の言葉に勇気づけられることがあるのです。こんな自分でもがんばれるかな、娘にももうちょっと何かしてあげられるかなと思えます。
機械音痴だった私でも、プレクストークを使えるようになりました。プレクストークとデイジー図書を作ってくれた人にはとても感謝しています。プレクストークを知らない人には知ってほしいし、使っていない人には使ってほしいです。死のうなんて決めていたのはどこかへ行ってしまいました。失敗だらけの人生だったけど、本によっていろんな生き方があると知って、こんなふうに生きるのもいいかなって、思えるようになるから。
山視福協から
身体障害者手帳の様式変更について
理事 小笠原恭子
令和元年10月1日より山梨県が公布する身体障害者手帳の様式が変更されました。
国の様式の見直しに準じて、個人のプライバシーに配慮するとともに、変更後の住所確認が容易になる様式になりました。新様式を希望する方は、再交付の手続きを行ってください。なお、旧様式についてもこれまでと変わらず使用できるとのことです。
新様式は以下の通りです。
第1面 手帳カバー表紙、山梨県身体障害者手帳、山梨県と記載
第2面 顔写真、交付番号と年月日、旅客運賃減額種別、氏名、生年月日、住所、山梨県名を記載し県印を押印
第3面 住所変更があった場合の記載欄
第4面 保護者の欄
第5面 障害名、身体障害者等級表による級別を記載
第6面 備考欄
旧様式
第1面 手帳カバー表紙、山梨県身体障害者手帳、山梨県と記載
第2面 顔写真、氏名、交付番号と年月日、生年月日と県印を押印
第3面 障害名、等級表による級別、旅客運賃減額種別
第4面 本籍地、現住所
第5面 保護者の欄
第6面備考欄
第7面備考欄
第8面保護者の欄
第9面 住所変更があった場合の記載欄
第10面 補装具の欄
改定前の様式では、表紙をめくった見開き第2面と3面で住所は確認できず、一方、障害名や等級がみられてしまう様式でした。改定後は顔写真、氏名、生年月日、住所、旅客運賃減額種別が見開きで確認できるようになっており、交通機関を利用する際や身分証明として手帳を提示する時に、安易に障害名や等級が見られることはなくなりました。
私も以前本人確認のため手帳を提示した時、見開きでは住所が確認できず、住所変更もあったため、カバーから外して帯状に長く伸ばしてコピーしなければならなかった経験があります。新様式では見開きで第2面と3面をコピーすればよいことになります。外見上わかりにくい障害者の中には、手帳にわかりやすく障害名を記載してほしいという意見もあったようです。私は、ちょうど証明写真もあるので新しい様式の手帳の再交付を申請しようかと思っています。皆さんはどうお考えでしょうか?
山視民協から
うるおい山視民協この一年
副会長 伊東一敏
今号は、表題のことについてお伝えします。
1月は障害者の65歳問題を考えてみました。岡山市に住む重度障害者の浅田達夫さんが65歳になる直前に、それまで受けていた障害福祉サービス(無料)を岡山市から打ち切られたことで、浅田さんがその取り消しを求めた裁判で勝訴し、意義あるものとなりました。国は、個々の障害者の実情に配慮し柔軟に対応するよう自治体に通知していますが、根本的な解決は65歳になったら介護を優先する、障害者総合支援法7条を廃止することです。
3月 権利条約を批准してから5年、障害者の尊厳と権利はどこまで守られているのか
4月 山口雪子准教授の教壇復帰は、裁判で勝っても短大側が19年度の山口さんの担当授業はないとの回答で、その道が閉ざされています。その後の動きについて情報が入っていません。
5月 福祉タクシーのあゆみと今後の課題
6月 全視協第34回福岡大会報告
7月 昨年に続いて甲府駅で開閉式押しボタンの調査と体験会を実施しました。この中で、中央線の電車を調査していると駅員さんが声をかけ、「何か要望がありますか。それを上のほうに伝えておきます」と言ってくれました。こんなことはこれまでなかったことであり、駅側の理解と協力を得ながら歩行訓練士の地道な取り組みを続けてきたことがこのような駅員の声掛けにつながり、新しい変化を生み出しました。
8月 広島・長崎の原爆の日に思う・核兵器の廃絶を求めて
日本政府に求めることは、2年前に国連で採択された核兵器禁止条約を1日も早く批准することです。
9月 障害年金生活者支援給付金について
12月から支給されるこの年金は、19年度物価は1%上がるのに年金は0.1%しか上がらず、実質0.9%が目減りして、その価値が下がります。毎年それが続くと年金額が下がり続けることを明らかにしました。
10月 山梨中銀甲府駅前支店に点字ブロックが敷設
自分たちの切実な要求を声を上げて粘り強くしていくことの大切さを再認識しました。
11月 重度障害者医療は保障されているのか
医療機関の窓口で医療費が払えず、還付を受けていない人が増えています。これを解決していくには、重度障害者医療の窓口無料の復活をさせるしかありません。
1年間本会からの記事をお読みいただき、有難うございました。
ことばのミニ解説
カレンダーも残すところあと一枚になりました。今月は来年の干支についてお話します。まずはじめに、干支というと子(ねずみ)とか丑(うし)が思い浮かびますが、これは正確には十二支であって、干支という場合は“干”にあたる十干(じっかん)と、“支”にあたる十二支を組み合わせたものになるそうです。2020年は、十干が庚(かのえ)で、十二支が子(ねずみ)ですので、干支は庚子(かのえね)となります。
庚(かのえ)は、十干(じっかん)の7番目。植物の成長に例えると、成長を終えた草木が次の世代を残すために花や種子を準備する状態を表します。
子(ね)は、十二支の最初にあたり、同じく植物に例えると、固い種に押し込められていた生命が、新たに芽生えて、いろいろな方向に育ち始める状態です。
庚子の状態を人間や組織に当てはめると、庚は、完成した個人・組織から不要な価値観をそぎ落とし、新しい環境へ対応する体制を整える年。子は、個人は自分の軸となる価値観をしっかり持つ、組織は新たな局面に対応できる人材の育成・活用に取り組む年だそうで、過去の成果から引き継ぐべきものを維持しつつ、新たな環境や局面に向けて体制を整えていくと良い年だということが分かります。庚子、そろって意味していることは、新しい時代、新しい自分への変化を遂げていくということになります。2020年、新たな局面に向けてブレずに進む年になるといいですね。どうぞお体に気を付けて良いお年をお迎えください。
うるおい俳句教室 越石 一彦 選評
埜村 和美
障子張る嬰抱く祖母の影法師
(評)障子を張っているのを作者と読むか祖母と読むかで状況が変わってきます。私は、作者が障子を張り、傍らで祖母が子守をする情景を思い浮かべました。次の句の「煤逃げ」にも通じます。冬のうっすらとした祖母の影法師が張り替えた障子に映っています。
煤逃げや罪滅ぼしに買うケーキ
(評)「煤逃げ」は年末の風物詩。大掃除で邪魔になる子供や老人が家の外に追いやられます。前句の祖母と同様に、足手まといを自覚して罪滅ぼしにケーキを買う情景。冬の寒さと家族の温かさが伝わってきます。
小川 賢治
さりげなくさまよへる影師走来る
(評)年の暮れの速さを「さりげなく」と表現し、迫りくる年末の慌ただしさを「さまよえる影」と作者は表現。師走の様子をしっかりと一句に昇華させています。
また明日わからぬままの去年今年
(評)虚子の有名な一句に「去年今年貫く棒の如きもの」があります。作者も同様な感慨を一句に表現。確かに、去年今年などと言っても区切りなどはなく、作者の言うとおり「わからぬまま」一年は流れていきます。
石井 迪男
冬うらら時の速さを恨みをり
(評)四季の国ならではの一句。冬の訪れの早さと異常気象からの秋の短さについて作者は溜息交じりに語っており、読者の共感を誘います。ところで「冬うらら」は暖かいというイメージがありますので、「恨み」とはやや距離が遠く感じられます。季語は「山眠る」「空っ風」等にすると面白いですね。季語は付かず離れずが大切。
中牧 洋子
大胆に大根切りておでん種
(評)「大胆に」という切り出しがとてもいい。コンビニ等で売られる形の美しいおでん種ではなく、不恰好でも味優先のいかにも家庭のおでんという感じがよく出ています。
ストーブの前はいつでも猫がをり
(評)これも誰もが頷く冬の一句。外は木枯らしが吹き荒れています。しかし家の中はストーブで温かく、傍らには猫がほのぼのと横たわっています。
小林 文雄
訳もなく涙こみ上げ秋の宵
(評)秋の宵の寂しさは言うまでもありません。作者はその寂しさを「訳もなく」と表現。掲句も皆が納得する一句。前述の石井さんの一句のように、秋がとても短くなった気がします。冬はすぐにやって来ます。
風に乗る稲刈りの香の届きをり
(評)農業の機械化が進み、家族揃って稲を刈るという風景はほとんど見られなくなりました。稲刈の経験がある人なら、稲と田んぼの匂いをはっきりと覚えているはずです。稲刈の懐かしさを嗅覚に託した一句。
相沢 幸雄
餅つきの杵の音さへ聞こえざる
(評)なぜ聞こえないのかを読み手が考えなければならないところが面白い。常識的には年末の慌ただしさと周辺を飛び交う雑音の中で杵の音さへ聞こえないと捉えられますが、果たして真相は。
松飾り時代と共に変はりけり
(評)掲句も「同感です」と読み手が思わず納得する一句。どっしりとした昔の松飾りから、現代はシンプルでモダンな松飾りをよく見かけます。ただ年々松飾りをする家が少なくなっていくことがとても残念です。
中山 伊知郎
尾瀬沼の季節外れの帰り花
(評)「帰り花」は「狂い花」ともいい、冬の季語。掲句は冬枯れの尾瀬に一際目立つ「帰り花」の情景。尾瀬沼と特定したことで一句にリアリティが生まれました。ところで「帰り花」自体は「季節外れ」のものですので、ここは中七を別の言葉に置き換えてみましょう。「尾瀬沼に静けさ戻る帰り花」等とすると冬の尾瀬の広々とした情景がさらに見えてきます。
「総評」
いよいよカレンダーも残り一枚。皆さん、令和元年の「うるおい俳句」、大変お疲れ様でした。皆さんの感性溢れる一句一句に出会うことができ今年も幸せな時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。
さて、今月のポイントとしては
・読み手によって状況が変わる一句
・作者ならではの表現方法
・付かず離れずの「季語」
・読み手の共感を誘う一句
・読み手に考えさせる一句
・嗅覚に託した一句
・季語の説明はしない
等がありました。ぜひ参考にしてみてください。
次回は新年、令和二年ですね。皆さんのお目出度い一句を楽しみにしています。
「初霜に無縁仏の陰やさし」 一彦
それでは、25日締め切り厳守でご投句をお待ちしております。
暮らしのヒント
今月の暮らしのヒントは、「ノロウイルスに注意しましょう」です。
毎年11月から2月にかけての冬場は、ノロウイルスによる中毒が多発しています。ノロウイルス食中毒の予防4原則です。
(1)ノロウイルスを「持ち込まない」
調理する人がノロウイルスに感染していると、その人が調理した食品を食べることによって多くの人にノロウイルスが二次感染してしまいます。ノロウイルスによる食中毒を防ぐためには、ウイルスを持ち込まないことが重要です。次のようなことを心がけましょう。
•ふだんから感染しないように、丁寧な手洗いや日々の健康管理を心がけましょう。
•腹痛や下痢などの症状があるときは、食品を直接取り扱う作業をしないようにしましょう。
(2)ノロウイルスを「つけない」
食品や食器、調理器具などにノロウイルスを付けないように調理などの作業をする前などの「手洗い」をしっかりと行いましょう。
•手の洗い方 指輪や時計などを外し、せっけんを使って洗いましょう。指先や指の間、爪の間、親指の周り、手首、手の甲など汚れの残りやすいところもしっかりと洗いましょう。
(3)ノロウイルスを「やっつける」
食品に付着したノロウイルスを死滅させるためには、中心温度85℃~90℃、90秒以上の加熱が必要です。調理器具は、洗剤などで十分に洗浄した後に、熱湯(85℃以上で1分以上加熱するか、塩素消毒液※(塩素濃度200ppm)に浸して消毒します。
(4)ノロウイルスを「拡げない」
ノロウイルスが身近で発生したときには、食器や環境などの消毒を徹底しましょう。 引用:政府広報オンラインより
新しい図書の紹介
◎デイジー図書
12-1
村山 由佳 著 | 17:51 |
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ミルク・アンド・ハニー |
内容 脚本家の高遠奈津は大林一也と再婚するが、加納隆宏と関係を持ったことがばれ、離婚する。失意の奈津に従弟の武からメールが……。(音訳者 平間 恵美子)
12-2
黒岩 重吾 著 | 9:47 |
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西成山王ホテル |
内容 片足に障害を持ちながら山王町で水商売をする澄江は、年下で喘息持ちの高井と心を通わせるが…。「湿った底に」など全5篇を収録。「魂の観察者」と称された著者が、大阪西成を舞台に描く傑作短篇集。(音訳者 加藤 昌子)
12-3
ハラ・ショー 著 | 6:37 |
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女性専用 |
内容 女性専用風俗の浸透、定着は、社会に何をもたらすのか。女性たちはそこに何を求めているのか。成長を続ける店舗の経営者、ユーザーである様々な立場の女性たち、女性に接客する男性スタッフに取材し、その実態を明らかにする。(音訳者 佐藤 美代)
12-4
瀬戸内 寂聴/瀬尾 まなほ 著 | 4:30 |
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命の限り、笑って生きたい |
内容 悪口を言われるのは才能があるから。いろいろな人と会って話せば若返る…。京都寂庵での66歳差女子トーク。96歳の作家と30歳秘書が、人生観、恋愛観、元気の秘訣などを語り合う。(音訳者 跡部 秀子)
12-5
山本 甲士 著 | 7:04 |
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がんこスーパー |
内容 リストラ後の転職先で、弱小スーパーに副店長として派遣された中年男の青葉。逆境の中、ご近所の老女からヒントを得た青葉は、スーパー再生のために立ち上がる! 第2の人生を豊かにしたい人へ贈る、栄養満点の温かな物語。(音訳者 名取 芳武)
12-6
ベス・シャピロ 著 | 11:58 |
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マンモスのつくりかた |
内容 マンモス、モア、ドードー…。絶滅した生物たちを今日の技術でよみがえらせることは可能か? 復活させて危険はないのか? 脱・絶滅研究の第一線で活躍する科学者が、マンモス復活の現実味と問題点、疑問・反論に答える。(厚生労働省委託図書)
12-7
井須 豊彦 著 | 5:34 |
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画像ではわからないしつこい腰の痛みを治す本 |
内容 腰痛で画像検査をしても8割以上は原因不明。なかなか治らない腰痛を改善する最新治療法と痛みを悪化させない日常生活術を豊富なイラストとともに解説する。(厚生労働省委託図書)
◎貸出おすすめ図書
今回は今年話題となった本をご紹介します。
S12-1
瀬尾 まいこ 著 | 10:59 |
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そして、バトンは渡された |
内容 「バトン」のように様々な両親の元を渡り歩き、4回も名字が変わった17歳の少女。身近な人が愛おしくなる、優しい物語。第16回本屋大賞大賞受賞作品。(他館複製図書)
S12-2
大山 誠一郎 著 | 7:06 |
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アリバイ崩し承ります |
内容 時計にまつわる依頼は何でも受けるという美谷時計店。難事件を抱える捜査一課の新米刑事は、アリバイ崩しを依頼する。店主の美谷時乃は、謎を解き明かせるのか? 「2019本格ミステリ・ベスト10」国内ランキング1位作品。(他館複製図書)
S12-3
泉 ゆたか 著 | 6:05 |
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髪結百花 |
内容 遊女に夫を寝取られた梅は、吉原が大嫌い。しかし、離縁をきっかけに、吉原で髪結をしている母の跡を継ぐことに。少しずつ生気を取り戻していく梅だが…。絶望の中でも逞しく生きていこうとする女たちを濃密に描いた時代小説。日本歴史時代作家協会2019年第1回協会賞新人賞受賞作品。(他館複製図書)
S12-4
伊与原 新 著 | 8:42 |
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月まで三キロ |
内容 「月は1年に3.8センチずつ、地球から離れていってるんですよ」 死に場所を探してタクシーに乗った男を、運転手は山奥へと誘う。表題作をはじめ、折れそうな心に寄り添う、全6話を収録。第38回新田次郎文学賞受賞作品。(他館複製図書)
S12-5
辻村 深月 著 | 11:42 |
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傲慢と善良 |
内容 進学、就職、恋愛、友情、結婚…。あらゆる選択を決断してきたのは本当に「私自身」なのだろうか? 忽然と姿を消した婚約者の居場所を探すため、西澤架(かける)は、彼女の過去と向き合うことになるが…。ブックレビューコミュニティサイト「ブクログ」主催、第7回ブクログ大賞の大賞作品。(他館複製図書)
◎点字図書
12-1
浅井 和昭 著 | 全2冊 |
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酔芙蓉 |
内容 春風が吹こうが 秋風が吹こうが おわらの恋風 身についてならない 哀愁を帯びた旋律に乗せ、男と女が幻想的で優美な舞を見せる。「おわら風の盆」を背景に繰り広げられる、静かに、酔うように移り変わる人々の人生を描いた小説。(点訳者 新藤 恵)
12-2
鞠坂 小鞠 著 | 全4冊 |
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また明日、君の隣にいたかった |
内容 高校生の井荻文成に残された時間は半年間。「その時」を淡々と待つ彼の日常を壊す少女が現れた。騒がしくて、自由奔放で、わずらわしい彼女に振り回される日々が始まって…。(点訳者 天野 宰子)
12-3
荻原 政夫 著 | 全3冊 |
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甲州戦国叙情伝 |
内容 信玄の父・信虎の時代に、武田家を存亡の危機から救った軍師・荻原昌勝の波乱の生涯を描いた「茜雲」、美濃の出身でありながら甲斐を愛し、信玄を慕い、明智光秀と固い絆で結ばれた快川国師を描いた「桔梗物語」の2編を収録。(点訳者 清水 みち子)
12-4
藤沢 周平 著 | 全6冊 |
---|---|
一茶 |
内容 生涯、二万に及ぶ発句。稀代の俳諧師、小林一茶。その素朴な作風とは裏腹に、貧しさの中をしたたかに生き抜いた男。遺産横領人の汚名を残し、晩年に娶った若妻と荒淫ともいえる夜を過ごした老人でもあった。徘聖か、風狂か、俗事にたけた世界師か。底辺を生きた俳人の複雑な貌を描き出す傑作伝記小説。(点訳者 古屋 玲子)
12-5
櫛木 理宇 著 | 全6冊 |
---|---|
死刑にいたる病 |
内容 鬱屈した日々を送る大学生の雅也は、世間を震撼させた連続殺人犯・榛村大和から「唯一の冤罪」の証明を託される。1つ1つの選択が明らかにしていく残酷な真実とは? 俊英が描く鮮烈なミステリ。 (点訳者 青い鳥奉仕団点訳部)
12-6
舛本 直文 著 | 全3冊 |
---|---|
決定版これがオリンピックだオリンピズムがわかる100の真実 |
内容 オリンピックが開催されるのは何のため?「平和の祭典」と呼ばれるのはどうして?「オリンピック憲章では、国・地域別メダル数とランキングの作成は禁止されている」など、意外なエピソードとその歴史を、オリンピック研究の第一人者が語ります。大人から子供まで、オリンピックとパラリンピックの疑問に答える一冊。(厚生労働省委託図書)
12-7
原田 一宏 作 | 全2冊 |
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コーヒー豆を追いかけて 地球が抱える問題が熱帯林で見えてくる |
内容 コーヒー豆は、熱帯や亜熱帯で広く栽培されています。そして世界中に輸出され、コーヒーとして飲まれたり、スイーツなどに使われたりしています。だからコーヒー豆のことを調べると、地球上のさまざまな問題が見えてくるのです。熱帯林に何度も足を運び、森の様子や、そこに生きる人たちの暮らしを研究してきた筆者が、調査や研究の様子を紹介します。(厚生労働省委託図書)
12-8
谷口 雅美 著 | 全3冊 |
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大坂オナラ草紙 |
内容 平太は、大阪で暮らす小学5年生。特技は絵を描くことだが、転校前に描いた似顔絵で友達を傷つけ、もう絵は描かないと決めていた。ある日、平太は、おじいちゃんの古文書を見ているうちに江戸時代へタイムスリップし、同い年の少女・お蔦と出会う。だが、食べすぎたおいものせいでオナラをしたとたん、現代に戻ってしまった。その後も、平太は、時空を行き来して…。(厚生労働省委託図書)
12-9
アレグザンダー・マコール・スミス作/もりうち すみこ訳 | 全1冊 |
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アキンボとマントヒヒ |
内容 アキンボは、いとこのコシと一緒に動物学者のジェンのマントヒヒ調査に参加します。群れのヒヒたちに名前をつけ、観察をしているうちに、アキンボは子どものヒヒが足にけがをしているのをみつけました。アキンボは、そのヒヒを助けてやるために、ある作戦を考えつきます。調査も終りに近づいた頃、アキンボはコシと二人で散歩に出かけますが…。 (厚生労働省委託図書)
12-10
ピアス フィリパ作/前田 三恵子訳 | 全1冊 |
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コクルおばあさんとねこ |
内容 コクルおばあさんは、ロンドンの町の風船売り。黒猫のピーターをかわいがっています。ところが、悪いお天気が続いて魚の値段が上がり、おばあさんがピーターに魚を買ってやれなくなるとピーターは家出してしまいました。心配のあまり、やせてしまったおばあさんは、強い風の吹く日、風船にひっぱられて空に舞い上がり…。(厚生労働省委託図書)
◎点字雑誌
全日本鍼灸マッサージ師会寄贈 | 1冊 |
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月刊東洋療法 307号2019.11.1発行 | |
全国盲導犬施設連合会寄贈 | 1冊 |
盲導犬情報 第23号 | |
日本盲人キリスト教伝道協議会 寄贈 | 1冊 |
信仰 2019年11月号 | |
公明党機関紙委員会 寄贈 | 1冊 |
点字こうめい No.79 |
≪用具部からのお知らせ≫
今月は、クリスマスや年末年始のプレゼントにお勧めの商品をご紹介します。また、今回ご紹介の商品の日点からの送料については、12月と1月の期間限定でライトハウスが負担します。この機会に、是非ご利用ください。
1.体操ブーブー
価格:1,830円
商品の特徴
•いつでもどこでもラジオ体操ができる、ちいさなブタのマスコット。
•マスコットのブタの色は白で、「R-1」の文字が書いてある赤いTシャツを着ています。
•コンパクトなので、どこにでも置けて、どこにでも連れ出すことができ、いつでも健康的なラジオ体操ができます。
•鼻のボタンを押すと、9種類のやる気の出るかけ声の後、ラジオ体操第一が流れます。
•ラジオ体操は、①のびの運動 ②腕を振って足を曲げ伸ばす運動 ③腕を回す運動 ④胸を反らす運動 ⑤身体を横に曲げる運動 ⑥身体を前後に曲げる運動 ⑦身体をねじる運動 ⑧腕を上下に伸ばす運動 ⑨身体を斜め下に曲げ、胸を反らす運動 ⑩身体を回す運動 ⑪両足で飛ぶ運動 ⑫腕を振って足を曲げ伸ばす運動 ⑬深呼吸の13項目の運動をリズムに合わせて楽しく運動することができます。ラジオ体操は全身運動なので、健康維持やダイエットにおすすめです。
仕様
•大きさ:(幅)70×(奥行)55×(高さ)85 mm
•重さ:約94g
•材質:ABS樹脂
•使用電池:単4アルカリ乾電池2本
•製造元:株式会社ハシモト
•販売元:株式会社ハシートップイン
取扱説明書:音声(一般CD)
2.にゃんこ計(見本がライトハウスにあります)
価格:3,040円
•手のひらに乗るサイズのネコの形をした、音声と光でお知らせする温湿度計です。ライオンの形もあります(見本あり)。
•頭を1回押すとおしゃべりを、2回続けて押すと温度と湿度を音声でお知らせします。おしゃべりは、「お散歩してきてもいい?」「ニャーニャー」など、ネコの特徴を表すようなおしゃべりや「尻尾が緑色だから安心」などの温度湿度の状況がわかるような言葉をランダムにおしゃべりします。温度湿度のお知らせは、「温度は25℃、湿度は39%だよ。この調子で行こう!」のようにちょっとしたコメントも言ってくれます。
•10分に一度尻尾の光で部屋の状態を判断できます。赤は警告、黄色は注意、緑は快適な状態を表します。
•1時間に一度(ライオンは30分に1度)自動でおしゃべりします。90種類のおしゃべりは楽しませてくれたり、癒されたり、思わず会話をしてしまうかもしれません。このおしゃべりの内容で今のお部屋の状態を知ることもできます。
•熱中症やインフルエンザ対策にも役立ちます。
•昼夜センサーがあるので、お部屋が暗いとおしゃべりしたり光ったりしないので睡眠時、起こされる心配もありません。また、お部屋の電気をつけるタイミングを知るための目安にもなります。
仕様
•大きさ:(幅)60×(奥行)105×(高さ)72mm
•重さ:150g
•使用電池:単4電池3本
•メーカー:ハシートップイン
取扱説明書 :音声(一般CD)
3.オセロゲーム
価格:3,810円
商品の特徴
•視覚障害者用に開発された商品です。盤のマス目の仕切りを凸状にし、コマの黒面にはうず巻き状の凸線を施し、コマの中には磁石が入っています。コマの表裏の識別は触感でわかることはもちろん、局面の確認のために盤上のコマを手で触っていても、コマがマス目から移動しません。視覚障害者と健常者が共に遊べる共遊玩具の代表的な商品です。
仕様
•大きさ •使用時:(幅)254×(奥行)249×(厚さ)23mm
•折り畳み時:(幅)123×(奥行)249×(厚さ)46mm
•重さ:720g
•メーカー:メガハウス
取扱説明書:音声(一般CD)
点字取説をご希望の方は、お知らせください。
4.酒屋のハンドクリーム
価格:820円
商品の特徴
•日本点字図書館創立者本間一夫氏の生家、国稀酒造オリジナルハンドクリームです。
•本間氏の故郷、増毛町(ましけちょう)は北海道北西部留萌管内南部にある町で、日本海の海岸美がみられる雄冬海岸と暑寒別天売焼尻国定公園の一部である暑寒別岳が美しいところです。歴史は古く、町内には北海道遺産に選定されたレトロな建物が立ち並び、ボタンエビの漁獲高が日本一、アマエビやタコなどの水揚げも多く、高倉健主演の映画「駅」の舞台にもなった静かな海沿いの町です。
•地元暑寒別岳の伏流水と国稀酒造の特別純米酒を使用して作ったハンドクリームは、ソフトクリームのように柔らかくフワッと肌に馴染み、なめらかで伸びが良く、かすかに上質なお酒の香りがする珍しいハンドクリームです。
•使用感は、とても優しく薄い膜に包まれたようなサラッとした付け心地です。
ご使用上の注意
•お肌に傷、湿疹などの異常があるときは使用しないでください。
•使用中、異常があらわれたときは使用を中止し、皮膚科など専門医へのご相談をおすすめします。
•高温多湿、直射日光を避け、乳幼児の手の届かない場所に保管してください。
•日本酒を使用しているため、変色する場合がありますが、品質には特に問題ありません。
仕様
•チューブ50g
•大きさ:(キャップ直径)28mm×(高さ)130mm
•内容量:50g
•配合成分: 水・コメ発酵液・グリセリン・トリエチルヘキサノイン・BG・ホホバ油・ジメチコン・ソメイヨシノ葉エキス・チャ葉エキス・ユズ果実エキス・コメヌカエキス・ヒアルロン酸Na・セラミド1・セラミド3・セラミド6Ⅱ・グリセリルグルコシド・パンテノール・フィトスフィンゴシン・アラントイントコフェロール・グリチルリチン酸2K、パルミチン酸レチノール・ピーナッツ油・コレステロール・フェニルトリメチコン・アラキルアルコール・べへニルアルコール・アラキルグルコシド・ラウロイル乳酸Na・セタノール・(アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリロイルジメチルタウリンNa)・コポリマー・キサンタンガム・マルトデキストリン・水酸化Na・エタノールプロピルパラベン・メチルパラベン・フェノキシエタノール・香料
•発売元:国稀酒造株式会社
5.マスキングテープ2個セット
価格:670円
商品の特徴
•墨点字とひらがな併記のメッセージと点字ブロックがそれぞれプリントされたマスキングテープの2個セットです。(マスキングテープはもともと塗装等の際に作業箇所以外にはみ出して汚さないように保護する用途や粘着力の弱さから仮止めのテープとして使われているものですが、近年はカラフルなものやイラストのプリントされたものが販売され、雑貨としてもとても人気があります。なお、点字を打つことはできません。)
•貼ってはがせるため、画鋲の使えないお部屋の壁の装飾やラッピングなど用途は様々です。
•点字や点字ブロックを多くの人に知ってほしいという思いから製作されました。包装には点字や点字ブロックについての簡単な説明が記載されています。
•日本点字図書館に来館された際のお土産やちょっとしたプレゼントに最適です。
注意
•凹凸の加工はありません。
•点字の手作りメッセージカードは付いていません。
仕様
•仕様:(幅)15mm×(長さ)10m
•重さ:約30g(包装含む)
•色 •点字メッセージ:水色
•点字ブロック:黄色
•販売元:≪視覚障がいのある子どもと保護者の会≫つばさの会
6.くるっとさん
価格:各350円
材質:ポリエチレン
商品の特徴
•本体をペットボトルのキャップに取り付けると、軽い力で回せます。また、そのままつけた状態で冷蔵庫・机の上に置けば自分のボトルを見分けることが出来ます。
•星型とりんご形の2種類
•2個1組(同じ型が2個入り)
7.「はくたん」ストラップ・「てんぶろう」ストラップ
価格:「はくたん」ストラップ 500円
「てんぶろう」ストラップ 600円
視覚に障がいのある方が中心になり、ロービジョンや白杖に関することをたくさんの人に知ってもらおうと誕生した白杖の天使「はくたん」。白杖の人=全盲とは限らない、白杖は視覚障害者以外にも肢体不自由や聴覚障害のある方でも使用することができます。
誤解を解くための活動としてキャラクターにメッセージを託して、より多くの方に白杖に関する正しい知識を持ってもらおうと周知活動の一環としてメッセージをプラスチックのケースに入れたチャームと小さな鈴を付けたストラップを販売しています。パラコードという紐で編んだ白と赤・黒・グレイ・緑・ブルーなど白との組合せが何種類かあります。
「はくたん」と共に点字ブロックの番犬「てんぶろう」もあります。こちらは、紐の色はグレイと黄色の組合せのみのストラップに黄色いレゴが1つ付いていますが、鈴は付いていません。
ご希望の方は、山梨ライトハウス盲人福祉センター用具部(電話:055-223-1113)まで、ご連絡お待ちしております。